5人組グループのホワイ・ドント・ウィーが、1年以上報酬が支払われていないと告白。今年9月には、マネージメントから虐待を受けてきたことを告発していた。(フロントロウ編集部)

ホワイ・ドント・ウィーがマネージメントを告発

 ダニエル・シーヴィ、ザック・ヘロン、コービン・ベッソン、ジョナ・マレー、ジャック・エイブリーの5人からなるホワイ・ドント・ウィーは今年1月、セカンドアルバム『ザ・グッド・タイムズ・アンド・ザ・バッド・ワンズ』をリリース。

画像: ホワイ・ドント・ウィーがマネージメントを告発

 アルバムからのファーストシングル「Fallin' (Adrenaline)」が情報解禁直後にアメリカのTwitterで1位を獲得し、全米のiTunesチャートも制するなど、変わらぬ人気の高さを証明した彼らだったが、今年8月には、グループのマネージャーを務めるランディ・フィリップスが単独でマネージャーとして復帰しない限り、アトランティック・レコードとの契約に合意しないと考えていたことが米Billboardによって報じられた。

 バンドは翌9月に、報道が事実であることを認める声明をSNSに発表。「多くの人たちがご存知のように、僕らが苦しんできた、プロダクション会社による精神的、感情的、経済的な虐待が最近明るみになりました」という文章から始まる声明で、バンドは、結成して以来一緒の家での生活を余儀なくされてきた自分たちが苦しんできた虐待について、次のように告白した。

 「最初は僕らも、全員で同じ家に生活して、音楽という僕らが一番好きなことに一緒に取り組むことを楽しみにしていましたが、最終的には、シグニチャー・エンターテイメント・パートナーズのマネージャーの1人(であるデヴィッド・レフラー)の監視下で、『ホワイ・ドント・ウィー収容所』の囚人になってしまうなど、予想だにしていませんでした。彼は日中は僕らと生活していただけでなく、四六時中僕らをコントロールし、ドアや窓が開けられた時に鳴るアラームをセットしていました。いうまでもなく、僕らはアラームを切るためのセキュリティコードを知りませんでしたし、自分たちの家で捕虜になることを余儀なくされていたのです。食事も制限され、バンドのメンバーの中には摂食障害になった者がいるほどです。僕らは食べ物をこっそり入手し、ドレッサーの中に隠しておく必要がありました。ほとんど毎日言葉の暴力を受け、友人や家族からも引き離されました」

 「僕らには、サポートしてくれる存在がお互いしかおらず、これは『普通のこと』なのだと信じ込ませられました。アーティストなら、代償を払わなければならないのだと」と声明は続いている。「僕らはこれ以上黙っているつもりはありません。ページをめくって真実を明るみにし、自分たちの人生におけるトラウマが残るステージのチャプターをついに閉ざすことを心待ちにしています」

 現在マネージャーを務めているランディ・フィリップスと、デヴィッド・レフラーによって発掘されたホワイ・ドント・ウィー。デヴィッドは、ホワイ・ドント・ウィーからの告発を否定している。

パンデミック以降報酬が支払われていないとホワイ・ドント・ウィー

 英BBCによれば、シグニチャー・エンターテイメント・パートナーズはホワイ・ドント・ウィーからの告発を受けて、「ホワイ・ドント・ウィーのそれぞれのメンバーにとって非常に利益のある」契約を結んだことを発表。5人にトータルで1,000万ドル(約11億円)がわたる契約だという。

 その後、10月に入ってセカンドアルバム以来となる新曲「Love Back」をリリースしたホワイ・ドント・ウィーだが、報酬はまだ支払われていないという。

 先日、バンドは米ラジオ番組『Zach Sang Show』に出演して、自分たちが置かれている状況を赤裸々に告白。「僕らはしばらく報酬を得ていないんだ。クレイジーだよね」とジョナ・マレーが打ち明けると、「新型コロナウイルス以降ずっとね」とダニエル・シーヴィが告白。具体的な時期は分からないものの、およそ1年半にわたって報酬が支払われていないと明かした。

 シグニチャー・エンターテイメント・パートナーズと再契約を結んだものの、現時点では報酬が支払われていないというホワイ・ドント・ウィー。彼らは、『Zach Sang Show』に出演したことを報告するツイートで、「まだ闘いの終息までは程遠いけど、多くの人たちからサポートを得られていることを幸運に思う。自分たちの好きなことをやり、僕らの音楽をみんなに届けられるようにこれからも闘い続けるよ」とファンに誓った。

(フロントロウ編集部)

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