映画『ミルク』や『127時間』などの出演作で知られる俳優のジェームズ・フランコが、自身が経営していた演劇学校の元生徒たちからセクハラで訴えられて以来初となるインタビューに応じた。(フロントロウ編集部)

ジェームズ・フランコがセクハラ訴訟後初のインタビューに応じる

 自身が経営していた演劇学校「Studio4」(※現在はすでに閉校)に通っていた複数の元生徒からセクハラで訴えられて以来、沈黙を貫いてきた俳優のジェームズ・フランコが、ポッドキャスト『The Jess Cagle Podcast(原題)』でこれまでずっと黙っていた理由や自身をめぐる疑惑、過ち、過去に抱えていた問題について赤裸々に語った。

今になって話そうと思った理由

 「2018年、僕に対する告発や記事があったとき、僕は黙っていることを選んだ。いったん立ち止まることにした。何も言うべきじゃないと思ったんだ。僕のせいで気分を害している人たちがいて、その声に耳を傾ける必要があった。デーモン・ヤングっていうライターがいるんだけど、彼が言うには、このようなことが起こったとき、人間は本能的にそれを止めようとするんだって。矢面に立って、謝るべきことを謝ってすべてを終わらせる。でも、それだと自分がやったことの根底にあるものを見ることができない。失言であっても、間違ったことを言ったとしても、それは氷山の一角にすぎない。自分の行動パターンや自分自身に対する盲目さは、一夜で解決できるものではない。だから、ひたすら仕事をこなしてきた。そして、4年経ってようやく自信をもって言えるようになった。以前の僕は薬物の問題を抱えていて、その回復途中だった。薬物中毒からリカバリーする前にも、中毒に関連する問題に対処しなければならなかったことがあった。その経験を生かして、今回の件について振り返り、自分を変えることにしたんだ」

画像: 今になって話そうと思った理由

演劇学校と問題となった“セックスシーン”の授業について

 「僕がやった最も愚かなこと、あるいは学校でやった最も愚かなことのひとつは、とある授業を『セックスシーン』と呼んだことだ。セックスシーンについての授業ではなかった。セックスシーンや親密なシーンの撮影の仕方を教えていたわけじゃない。挑発的な呼び方をしてしまった。『The Chair(原題)』という学問の世界を描いた番組があるでしょ。そのなかで、クールで誰もが授業を受けたいと思う女性の先生が、好奇心をあおるために『セックスとアメリカ文学』っていう授業をするんだけど、実際にはメルヴィルを読んでいるだけなんだ。僕がやっていたのも基本的には同じ。コンテンポラリー・ロマンスとか、そういう名前にすればよかったんだ。そのクラスでは、自分たちのロマンスを題材にして、若い人たちが経験するようなシーンを描いていた。マッチングアプリでの出会いとか、別れとか、最悪なデートとか、そんな感じ。セックスシーンではなく、そういうことが行なわれていたんだ」

 ちなみに、Studio4の元生徒であるサラ・ティザー・カプランとトニ・ガールをはじめとする複数の生徒は、授業の一環として全裸での乱交シーンの撮影を強要されたと裁判で主張していたが、そのことについては触れなかった。

学生と関係を持ったことを認める&セックス依存症を告白

 また、ジェームズは「生徒と寝たことは認める」としたうえで、問題となった“セックスシーン”の授業に参加した生徒と関係は持っていないと否定。「例のクラスの生徒とは誰とも寝ていないが、教職に就いてから生徒に手を出したのは事実だし、それは間違っていた。もちろんそのために学校を始めたわけでも、僕が例のクラスに参加する生徒を選んだわけでもない。意図的にやったわけじゃないんだ。でも、僕は生徒と同意の上で、するべきではないことをしてしてしまった」と反省の言葉を口にした。

 さらに、このインタビューでジェームズはセックス依存症だったことも明かしている。現在は回復しているが、2016年頃まで約20年間にわたってセックスに依存する生活を送っていたそうで、現恋人のイザベル・パックザトと交際するまでは平気で浮気を繰り返すなど、誰に対しても“不誠実”だったと当時の自分を振り返った。(フロントロウ編集部)

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