※本作は、映画『ハウス・オブ・グッチ』のネタバレが含まれます。
レディー・ガガとアダム・ドライバーが夫婦に
世界のファッション業界で存在感を放ったグッチ家の覇権争い、そしてマウリツィオ・グッチ暗殺事件を描く実話が基になった『ハウス・オブ・グッチ』。
本作ではもちろんファッションも注目だが、リドリー・スコット監督による物語は『ゴッドファーザー』のように面白いと評されており、主演のレディー・ガガやアダム・ドライバー、ジャレッド・レト、そしてアル・パチーノらの演技も大きな称賛を浴びている。
ガガとアダムは、それぞれパトリツィア・レッジャーニとマウリツィオ・グッチを演じ、物語の中心となる夫婦になりきった。劇中ではセックスシーンもあったが、このシーンは2人の関係性をよく表したものだと、アダムは本作のニューヨークプレミアで米EWに語った。
「パトリツィアはセックスを道具のように使っていると言えます。そして私は、それが2人(パトリツィアとマウリツィオ)の間に起こっていることを身体的に表現していると感じているんです。彼は感情的に活気がないわけではないが、かといって情熱的でもない。そしてそれこそが彼女が彼にもたらしたものです」
セックスシーンの撮影を振り返って
そんなセックスシーンでは、2人の性格や関係性を表すさらなる要素もあった。それは、2人がセックス中に出した「声」。野生動物のような声を出す2人を熱演したガガとアダムだが、じつはあれは脚本に書かれていたことではなかったそう。
「言ってみれば、私たちはああ感じていたんです!私が言ったことはすべて別の意味も持つような感じだったでしょう。でもあれは私たちのアドリブなんですよ(笑)。またあの撮影の時には撮影開始から1カ月が経っていたので、非常に安心して、やらなくてはならないことをすることができました」
野生動物のような声を出しながらのセックスシーンというのは、いくら演技とはいえ恥ずかしくなってしまいそうなものだが、撮影期間の序盤にしなくてはいけないことではなかったのが、功を奏したよう。
『ハウス・オブ・グッチ』に出演するガガ、ジャレッド、ジェレミー・アイアンズ、そしてアル・パチーノはオスカー俳優。そしてアダムとサルマ・ハエックにはアカデミー賞ノミネート歴がある。
実力派の俳優たちの演技力をかけあわせた『ハウス・オブ・グッチ』は、映画ファンもファッション好きも満足させる作品に仕上がっている。
(フロントロウ編集部)