アダム・ドライバーは『ハウス・オブ・グッチ』の撮影終了パーティーに不参加。その理由とは?(フロントロウ編集部)

オスカー俳優たちが共演した『ハウス・オブ・グッチ』

 ファッション業界で力を持った高級ブランドのグッチの創業者一族であるグッチ家の覇権争い、そして1995年に発生したマウリツィオ・グッチの暗殺事件を描いた『ハウス・オブ・グッチ』が、ついに日本でも公開された。

 メインキャストは、オスカー俳優であるレディー・ガガ、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、アル・パチーノ、アカデミー賞ノミネート歴のあるアダム・ドライバー、サルマ・ハエックとなっており、さらに監督は『エイリアン』シリーズや『テルマ&ルイーズ』などのリドリー・スコット。

 ストーリーラインや心理描写、俳優たちの演技力によって、映画ファンからファッション好きまでを満足させる作品に仕上がっている。


グッチ家のマウリツィオを演じたアダム・ドライバー

 そんな本作で、レディー・ガガが演じるパトリツィア・レッジャーニの夫であるマウリツィオ・グッチを演じたアダム・ドライバーは、アメリカの超名門大学であるジュリアード音楽院で演技を学んだ。

 そこで、演目によって異なる役を演じるための切り替えを学んだと、米W Magazineのインタビューで話すアダムだからこそ、コロナ禍であっても映画『アネット』や『最後の決闘裁判』、そして『ハウス・オブ・グッチ』など、多くの作品に出演してきた。しかし、マウリツィオを演じることは最も難しかったという。

 「ある意味で、『ハウス・オブ・グッチ』は最も難しかったですね。私はマウリツィオ・グッチと同じ世界には生きていません。最も価値のあるものを拾い上げ、そして切り捨てる彼のやり方、最もエレガントな男である彼の在り方…、それらの素質を考えるのは興味深かったです。しかし、1日に14時間グッチでいた後には、終わりへの準備ができていました」

画像: グッチ家のマウリツィオを演じたアダム・ドライバー

アダム・ドライバー、演技を終えたら家に帰りたい

 ファッション業界の中で、一族のなかで、覇権争いを繰り広げたマウリツィオは、演じるうえで興味深いキャラクターではあるが、アダムと似ている点は少なかったよう。そして、役からの切り替えが早いアダムは、撮影終了パーティーすらも参加しなかったという。

 「私は仕事から即刻立ち去るタイプなんです。(アダムが2012年から2017年まで出演したドラマの)『ガールズ』以降、撮影終了パーティーに行ったこともありませんし。私のシステムのなかからキャラクターを取り出し、家に帰りたいんです」

 演技を終えた後は、かなりさっぱりした気持ちでいることが伝わってくるアダムの思い。また、撮影終了パーティーは付き合いのために参加するキャストやスタッフも少なくはないだろうが、それでも家に帰ることを選ぶアダムの性格が感じられる。

 しかし、撮影中はもちろんそのキャラクターになりきっているというアダム。『ハウス・オブ・グッチ』ではガガとのセックスシーンもあったが、そこで出した「声」はアドリブだったそう。

(フロントロウ編集部)

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