6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグが、酔っぱらって行なったことが、『スカイフォール』の成功を導いていたよう。(フロントロウ編集部)

制作のプレッシャーが大きかった『007 スカイフォール』

 2021年に公開された『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』をもって6代目ジェームズ・ボンドを引退したダニエル・クレイグは、2006年公開の『007/カジノ・ロワイヤル』から5本のボンド作品に出演。ほとんどが高い評価を受けてきた。

 とくに、2012年の『007 スカイフォール』はシリーズ50周年作品であり、その前作である『007 慰めの報酬』は酷評を受ける結果となっていたことから、制作陣が感じていたプレッシャーはかなり大きなものになっていたことは確実だが、制作陣によるストーリーや映像、そしてそれを彩ったアデルの楽曲などにより、爆発的大ヒットを記録。アカデミー賞でも複数ノミネート&受賞を果たした。

 そんな『スカイフォール』では、舞台作品の演出家としてキャリアを築き、その後、1999年の『アメリカン・ビューティー』でアカデミー賞を受賞したサム・メンデス監督がメガホンを取った。

 彼が監督に起用されたことも『スカイフォール』の成功には欠かせなかったことだが、じつは彼を誘ったのはダニエルだったそう!

画像: ダニエル(左)とメンデス監督(右)

ダニエル(左)とメンデス監督(右)


ダニエル・クレイグ、クリスマスパーティー中に…

 ダニエルが、米THRによるポッドキャスト番組『Awards Chatter』で明かしたところによると、その出来事が起こったのは、ヒュー・ジャックマンが開催したクリスマスパーティーだったという豪華さ。

 しかも、サムは遅れて参加したそうで、ダニエルはその前に酔っぱらっていたという。ダニエルがサムに会うのは、2002年の映画『ロード・トゥ・パーディション』以来のことだったそうだが、月日の経過は問題なかったよう。ダニエルは当時をこう振り返った。

 「私たちは座り、一緒に飲んでいた。すると、私はそれに気づいたんです。私や制作陣は監督について話してきましたし…、彼の向かいに座っていて、私には完璧に明らかだったんです。彼を見て、『ああ、そうだ』という感じでした。そして、『これを言うべきではないのだろうけど、でも、次のボンド作品を監督したいか?』と言ったんです。
 そうしたら彼はこんな反応で、つまり、私を見て目を細めて、『イエス』と言いました。私は『オーケー』と言い、『自分は今最悪だな。監督をオファーする前に、絶対話さなきゃいけない相手がいるはずだろう。(監督探しは)自分の役割でもないのに。でも酔ってるんだよ!仕方ないだろう?』と続けましたよ」

 酔った勢いでメンデス監督をボンド作品の監督に誘ったダニエル! そんな状況であれば、実際にメンデス監督が起用されない可能性もあったと思われるが、彼が感じたことは正しかったのだろう。

 メンデス監督は正式に監督として採用され、『スカイフォール』を大ヒットに導いた。また、その次の作品である『007 スペクター』も彼が手掛けている。

(フロントロウ編集部)

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