『ウォーキング・デッド』のグレン役で有名なスティーヴン・ユァンが、卒業後に「安心感」を得られたのは恵まれていたことだと語った。(フロントロウ編集部)

スティーヴン・ユァン、現在のキャリア

 10年以上にわたって続くドラマ『ウォーキング・デッド』の歴史のなかでも高い人気を誇るキャラクターであるグレンを演じたスティーヴン・ユァンは、最近では映画『ミナリ』や『The Humans(原題)』といった作品での演技が高い評価を受けており、演技派俳優として存在感を伸ばしている。

 一方で、過去には、「(『ウォーキング・デッド』での)経験が僕の現実とアイデンティティにどれだけ染み込んでいたのか気がつかなかった」と話し、大ヒットシリーズ後のキャリアを築くうえで苦労もしたことを明かしている。

 しかし最近では、生活のために仕事を受けるのではなく、自分がやりたい役を演じることができているそう。スティーヴンが米Colliderのインタビューで語った。

画像: スティーヴン・ユァン、現在のキャリア

 「『ウォーキング・デッド』を卒業後に、私は安心感を得ることができたので、とても恵まれていたと言えます。家族を養わなければいけませんから、まだ働かなければならない。しかし、これらのことには犠牲がつきものだと気づきました。もし私がいつも働いていて、財布を潤そうとし、特定のタイプの生活を送るために必要なことを何でもしていたら、それは家族を犠牲にすることになるのです。

 私は面白い仕事を探しているからといって、必ずしも非常にこだわりが強いわけではありません。いろいろなことをやってみたいと思っていますし。

 自分がそれをできるか、その映画を作るために家族と離れてロンドンで4ヵ月間過ごせるかどうかというのが大きな問題ですね。いや、それは子どもたちや妻に悪いからできない?それなら、家にいればいい。それはとても簡単な決断です。あまり苦にならない。

 そして一方で、「なぁ、1カ月離れてこれをやってみないか?」「それは本当に素晴らしいね。家族と話し合って、確認させて。オーケー。1カ月行って、やってみるよ」みたいなこともありますから。そんな感じが私たち家族には合ってるんです」

 家族と時間を過ごすために、仕事を断ることもあるというスティーヴン。代表作卒業後には、次の仕事はどうなるのかといった不安もあったはずだが、スティーヴンは過去に、グレンに似ているキャラクターのオファーは、主演作であっても断ったと明かしており、自身の俳優としてのイメージを上手くコントロールしたことも、現在のキャリアに繋がったと言えそう。

 自分が仕事をコントロールできるライフワークバランスを得られていることは、彼の話す安心感にもつながっているのだろう。

 演技派俳優として良質な映画への出演が続く彼は、次回作として、脚本家としてオスカーを受賞した経歴を持つホラー映画監督ジョーダン・ピールによる『Nope(原題)』への出演も決まっている。

(フロントロウ編集部)

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