米HBO Maxの人気ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』でキャシーを演じているシドニー・スウィーニーが、必要のない自身のトップレスシーンを削ってもらえるようクリエイターのサム・レヴィンソンにお願いしていたことを明かした。(フロントロウ編集部)

シドニー・スウィーニーがトップレスのシーンをカットするようお願い

 現地時間1月9日より、米HBO Maxにてシーズン2の配信がスタートしたゼンデイヤ主演のドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』。若者たちが抱える日常的な悩みや葛藤などを赤裸々に描き、セックスやドラッグなどの問題も忠実に扱っていることで人気の本作のシーズン1では、シドニー・スウィーニーが演じるキャシーが、トップレスになるシーンも描かれた。

画像: シドニー・スウィーニーがトップレスのシーンをカットするようお願い

 日本にはまだ上陸していない本作のシーズン2でも、キャシーがトップレスになるシーンがあるというが、脚本を読んだ段階でシドニーはそうしたシーンのいくつかを削ってもらえるよう、クリエイターのサム・レヴィンソンにお願いしたという。「キャシーがシャツを着ていないというシーンがいくつかあったのですが、私からサムに、『ここではそれは必要ないと思います』と伝えたんです」とシドニーは英The Independentに語って、「するとサムも、『そうだね。ここでは必要ない』と言ってくれました」と明かした。

 シドニーによれば、サムは自身が快適に演技をしやすい環境を作れるようサポートしてくれたといい、「サムから強要されたり、HBOの番組にヌードのシーンを入れようとされたりしたように感じたことは一度もありません。私がやりたくないと望めば、彼は強要しませんでした」と語った。

ヌードやセックスシーンをめぐる男女間の捉えられ方の違いを批判

 『ユーフォリア』の現場では、俳優たちがセックスシーンなどを安心して撮影できるようにサポートするインティマシー・コーディネーター(Intimacy Coordinator)の立ち合いのもとで撮影されたというが、シドニーは具体的な作品名こそ明かさなかったものの、これまで臨んだ現場の中には、不快な思いをすることになった現場もあったと告白。

画像: ヌードやセックスシーンをめぐる男女間の捉えられ方の違いを批判

 「気持ち悪すぎて家に帰って全身を洗いたいと感じることもありました」とシドニーはその時の体験を英The Independentに明かしている。

 「キャストの仲間たちやクルーたちといるのも心地が良いと思えませんでしたし、私が演じていたキャラクターがそうするとは思えませんでした。そのことで、より人目を気にするようになりました。声をあげられるようにも思えなくて」と語って、自身が演じるキャラクターにとって“不必要”だと感じたシーンの撮影を余儀なくされた上に、それに異を唱えられるような雰囲気の現場ではなかったと振り返った。

 以前、ドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』に出演した際にもヌードシーンに臨んだシドニーは、同じ英The Independentとのインタビューのなかで、演技よりも自身のヌードに注目が集まる風潮についても苦言。「私は『ユーフォリア』での自分の仕事を誇りに思っています。素晴らしい演技ができたと思っていますが、誰もそのことを話題にしてくれません。なぜなら、私が裸になったから」とシドニーは語っている。

 「私が『ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル』に出演すると、突然、批評家たちが注意を向けてくれるようになりました。好きになってくれる人たちも出てきて、『最高! 彼女は次は何をするんだろう?』って言ってくれるのですが、『ユーフォリア』は観なかったの? 『ハンドメイズ・テイル』は観なかったの?って思います」と皮肉まじりに語った。

 さらに、シドニーは「スクリーンで裸になる女優たちへの汚名」についても批判。「男性がセックシーンに臨んだり、身体を見せたりしたとしても、その人は賞を受賞しますし、賞賛されます。でも女の子がそれをすると、まったく別物なんです」と語って、女性たちとは異なり、男性俳優はたとえヌードやセックスシーンを撮影したとしても、それが演技力として評価される風潮を批判した。(フロントロウ編集部)

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