個性派俳優が集結した『ザ・バットマン』
DCコミックスを原作とした単独映画の『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が、高い評価を受けている。
クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』3部作や、ホアキン・フェニックス主演の『ジョーカー』に続く単独作品である『ザ・バットマン』は、その注目の高さから、期待を裏切られないかと不安を抱くファンも多かったが、マット・リーヴス監督は見事に期待に応えた。
3時間という上映時間の長さでも観客を飽きさせない展開や音楽、映像に加え、主演のロバート・パティンソンやゾーイ・クラヴィッツ、悪役のポール・ダノやコリン・ファレルの演技は高い評価を受けている。
そして、すごく目立ちはしないが、ブルース・ウェイン(バットマン)の執事であるアルフレッドを演じたアンディ・サーキスの存在感も忘れられないところ。
アンディ・サーキス、アメコミを分析
『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムのモーションアクターとして知られ、リーヴス監督による『猿の惑星:新世紀』の『猿の惑星:聖戦記』でもシーザーを演じたアンディは、本作では渋い執事を演じた。
そんな彼が、米トーク番組『The Late Show With Stephen Colbert』に出演。監督や主演のロバートの演技などを絶賛したアンディだったが、司会者であるスティーヴン・コルベアとの会話は思わぬ方向に。
スティーヴンが気になったのは、アンディはDCコミックス作品派なのか、マーベルコミックス作品派なのかということ!
2大アメコミであるDCコミックスとマーベルコミックスは、様々な作品が1つの世界観を共有するユニバースのDCEUやMCUも人気で、さらにユニバースには属さない単独映画も多い。
そのことから、“どっち派”という会話もファンの間で多く起こってきたが、アンディは、「“誰がこの後私を雇ってくれるんだろう?”と考えていますよ(笑)」と、俳優という立場として答えづらい様子。しかし続けて、こんな思いを話した。
「両方の世界が好きです。マーベルの明るさとか勇敢さが大好きですし、すべては神話でしょう。そしてDCの暗さも好きです。リアルな人間の感情や世界の出来事、私たちの周りで起こっていることに触れている。それらは私たちの時代の素晴らしい童話でしょう」
マーベル作品とDC作品の特徴を捉え、どちらかを選ぶことなく納得の回答をしたアンディ。
彼はすでに2018年のMCU映画『ブラックパンサー』に出演しており、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』では監督を務めた。マーベル作品にもDCコミックス作品にも関わってきた彼らしい答えとなった。
(フロントロウ編集部)