ウクライナ情勢が悪化の一途を辿っているなか、イエメンにいる難民たちを支援するため、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使を務めている俳優のアンジェリーナ・ジョリーが現地に到着。イエメンの人々もウクライナと「同様に平和を必要としている」と強く訴えた。(フロントロウ編集部)

アンジェリーナ・ジョリーが難民支援のためにイエメンに到着

 MCU映画『エターナルズ』などで俳優として活躍する傍ら、 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使も務めているアンジェリーナ・ジョリーが、イエメンにいる難民を支援するために同国のアデンに到着したことをインスタグラムで報告した。

画像: アンジェリーナ・ジョリーが難民支援のためにイエメンに到着

 UNHCRは、2015年3月に勃発した内戦が現在も続いているイエメンの現状について、「世界最悪の人道危機」と評しており、420万人もの国内避難民を筆頭に、人道的支援を必要としている人々は2,070万人にのぼるという。

 今回、アンジェリーナは「アデンに到着しました。UNHCRとして、立ち退きを余儀なくされた家族や難民の方々と会い、イエメンの人々へのサポートを示すためです。数日にわたり、現地でコミュニケーションを取れるよう全力を尽くします」とインスタグラムで報告。

 「ウクライナにおいて広がり続ける恐怖を目の当たりにし、紛争の早急な収束と人道的な支援が求められているなか、私はここイエメンで、同じく切実に平和を必要としている人々をサポートします」と、終わりの見えないロシアによるウクライナへの侵攻にも触れながら、イエメンの人々もウクライナの人々と同じようにサポートを必要としていると訴え、次のように続けた。

 「ここで起きているのは、世界で最も恐ろしい人道的な危機の1つと言える状況で、2022年に入ってからは、1時間ごとに市民の1人が殺されるか怪我を負っています。戦争によって経済は破壊され、2,000万人ものイエメン国民の命が人道支援にかかっているのです」。

世界中の難民たちへの平等なサポートを訴えてきたアンジェリーナ・ジョリー

 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、UNHCRの報告によれば3月6日時点までに150万人以上がウクライナ国外へ退避して難民となっているといい、ポーランドをはじめとした周辺各国がウクライナからの難民の受け入れを表明しているほか、日本政府も受け入れを表明している。

 一方で、アンジェリーナは世界各国にいる他の難民たちにも平等に支援される権利があるとして、先日、インスタグラムへの別の投稿で「1人の難民がウクライナから国境を渡る前に、世界には故郷を追われることを余儀なくされた8,200万人以上の人たちがいました。これは今までで最も多い数字です」と、今回のウクライナ侵攻が起きる前にも、世界には既に8,200万人の難民がいたと指摘。「すべての難民と避難民が平等な待遇と権利に値します」と訴えた。

 アンジェリーナは、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった際にも声明を発表して、「私や国連難民高等弁務官事務所の同僚たちは、当該の地域からの立ち退きを余儀なくされた方々や、難民の方々の保護や基本的な人権を保障するために全力を注ぐことに注力しています」と報告。ウクライナから逃れた難民へのサポートを行なっていくことも表明していた。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.