プラスチックごみの出ないパーソナルケア製品
環境問題と切っても切れないのが、シャワーやスキンケアなどで毎日のように消費するパーソナルケア製品。その多くは液体であるため、プラスチックの容器が必須となり、使い終わると捨てるという悪循環がつきもの。詰め替えできるパウチのものを選ぶのもよい選択ではあるものの、それでも結局プラスチックのゴミ自体は出てしまうというジレンマが生じてしまう。
そんなジレンマを解消してくれると海外で話題を呼んでいるのが、プラごみが一切出ない“ドロップ型”のパーソナルケア製品。
アメリカ発のSunrise sessionというブランドから販売され、「シャンプードロップ」、「コンディショナードロップ」、「ボディウォッシュドロップ」と名付けられたそのアイテムは、フィルムで包まれた小さなしずく型になっていているのが特徴。一見するとただフィルムで個包装になったアイテムかのように見えるのだけれど、なんと包んでいるのは水に触れると溶ける特殊なフィルム!
この特殊なフィルムは、日本のP&G社が独自開発した新素材フィルムを使った“ジェルボール型洗剤”のように、水分に触れることでフィルムが溶けて中に入っている液体が出てくる特殊素材であるため、使うことで出るプラごみはゼロ。しかもフィルムでコーティングされているため、液体製品なのに従来のようにプラスチックボトルに入れる必要がなくなる。
実際にSunrise sessionから販売されているドロップ型の製品は、すべて紙の箱に入って販売されているので、まさに完全なるプラスチックフリー製品と言える。しかも個包装で持ち運びやすいので、旅行やジムなど自宅以外でシャワーを浴びるときにもぴったり。
ちなみにSunrise sessionは、アメリカでは毎日約3億8,300万個ものパーソナルケアパッケージが製造されていることに着目し、1年で廃棄されるシャンプーボトルの量が約1,200ものサッカースタジアムを埋められる量に匹敵するという事実に危機感を募らせたことから生まれたブランド。ドロップ型の製品をはじめ、プラスチックごみの出ないパーソナルケア製品のみを販売している。
シートタイプの石鹸も販売
Sunrise sessionでは、ドロップ型のパーソナルケア製品だけでなく、紙のようなシートタイプのハンドソープも販売。
「ココナッツミルク・ソープスリップ」と名付けられたその製品は、水に触れると溶けてハンドソープに。コンパクトな箱に入っているので、バッグの中に入れておけば、どこでも使うことができる。ちなみにこのシートタイプのハンドソープは、日本でも紙石鹸という名称で販売しているブランドも多い。
海外で話題を集めるプラごみの出ないパーソナルケア製品。残念ながらSunrise sessionの製品は日本から購入できないけれど、プラ容器を必要としてない固形のシャンプー「シャンプーバー」などは多くのブランドから登場しているので、ぜひチェックしてみて。(フロントロウ編集部)