映画『ウエスト・サイド・ストーリー』でアニータを演じたアリアナ・デボーズが、第94回アカデミー賞授賞式で着用していた衣装に隠された秘密とは?(フロントロウ編集部)

真っ赤なヴァレンティノの衣装で登場したアリアナ

 日本時間3月28日にロサンゼルスのドルビーシアターで開催された第94回アカデミー賞授賞式で助演女優賞に輝いたのは、映画『ウエスト・サイド・ストーリー』でアニータを演じたアリアナ・デボーズ。

画像1: 真っ赤なヴァレンティノの衣装で登場したアリアナ

 有色人種のクィアの女性として史上初めてアカデミー賞受賞したアリアナが、アカデミー賞授賞式で着用した衣装の裏話をスタイリストのゼイドリアン・スミスとサラ・エドミストンが英Vogueに明かした。

 アリアナが着用していたのは、真っ赤なヴァレンティノ(Valentino)の衣装。この衣装は、ヴァレンティノのクリエイティブディレクターであるピエールパオロ・ピッチョーリがアリアナのために作った1着で、パンツスタイルとなった。

画像2: 真っ赤なヴァレンティノの衣装で登場したアリアナ

 アカデミー賞授賞式の衣装について打ち合わせをしていた時アリアナにパンツを見せると目を輝かせたそうで、サラは「パンツは彼女にとって重要なものでした」と明かすと、「クライアントがあんな反応をするのを見たら、ほかの選択肢はないでしょう」とパンツスタイルは即決だったと語った。

 2022年のアカデミー賞授賞式でアリアナが着用した衣装は、アリアナ・デボーズという人間が凝縮されたルック。ドレスを着用する人が多いなか、あえてパンツスタイルを選んだのはアリアナの“挑戦”だったようで、「クィア女性として、彼女は常に新しい物語を提供し、古いものに挑戦しています。それは、他人を気まずくしないために自分を取り繕う必要はないということです。男性的な面と女性的な面を持つ彼女の旅は、彼女が語るべき物語なのです」と、衣装に込められた意味を明かした。

画像3: 真っ赤なヴァレンティノの衣装で登場したアリアナ

 スタイリストたちが、本当のアリアナの姿を引き出すことができたからこそ実現したこのスタイリング。アリアナは助演女優賞を受賞した際、「自分自身のアイデンティティを一度でも疑ったことのある人や、自分がグレーな空間にいるような気がしてしまったことのある人たちへ。私たちのための場所はあるということを、私が約束します」と、同じような境遇の人々へ力強いメッセージを送った。

(フロントロウ編集部)

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