2022年のグラミー賞最多受賞を果たしたジョン・バティステの受賞スピーチに歓声と大きな拍手があがった。(フロントロウ編集部)

ジョン・バティステ、音楽というアートへの思い

 第64回グラミー賞で、ジョン・バティステのアルバム『ウィー・アー』が、最優秀アルバム賞を受賞した。

 今年、同賞にノミネートされていたのは、ビリー・アイリッシュの『ハピアー・ザン・エヴァー』、オリヴィア・ロドリゴの『サワー』、テイラー・スウィフトの『エヴァーモア』、H.E.R.の『バック・オブ・マイ・マインド』、ドージャ・キャットの『プラネット・ハー』、トニー・ベネット&レディー・ガガの『ラヴ・フォー・セール』、リル・ナズ・Xの『モンテロ』、ジャスティン・ビーバーの『ジャスティス』、カニエ・ウェストの『ドンダ』で、並み居る強豪のなかからジョンがトロフィーを手にした。

 ジョンは今年のグラミー賞で最多11部門にノミネートされており、結果は最多5部門での受賞。ニューオーリンズで活躍するミュージカルの大御所ライオネル・バティステとハロルド・バティステを叔父に持ち、音楽一家で育ったジョンは、17歳の頃にはインディーズより自主制作でデビューを果たし、現在はアメリカの人気トーク番組『The Late Show』で音楽監督を担当。ピクサーによるアニメーション映画『ソウルフル・ワールド』の主題歌も手掛けている。

画像: ジョン・バティステ、音楽というアートへの思い

 そんな彼の受賞スピーチが、大きな拍手喝采を浴びた。「私は、この世に最高のミュージシャンや最高のアーティスト、最高のダンサー、最高の俳優はいないということを、心から信じているんです」と話し始めたジョンは、こんな思いを語った。

 「クリエイティブなアートというのは主観的であり、人々が人生においてそれを最も必要としている時に、その人に届くものです。曲やアルバムが作られ、それが最も必要とする時に、相手を探し出すレーダーがあるようなものです。
 神に感謝したいと思います。頭を下に向け、毎日制作を続けてきました。音楽を愛していますし、小さな男の子だった頃から演奏しています。音楽は私にとってエンターテイメント以上のものです。それはスピリチュアルな実践なんです。このアルバムを作るために、多くの人が参加してくれました。祖父もそうですし、この会場にいる甥や父もです」

 そして、プロデューサーらにも感謝したジョンは、最後に、他のアーティストたちへのメッセージを語って、スピーチを締めた。

 「このカテゴリーにノミネートされたすべてのアーティストのことを愛していますし、あなたたちの音楽で意識が体から離れるような経験をしました。あなたたちに敬意を払います。そしてこれは本物のアーティストたち、本物のミュージシャンたちのものです。進み続けましょう。自分自身でいて!それだけです。あなたたちのことを知らなかったとしても愛しています。グッドナイト!」

(フロントロウ編集部)

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