コリン・ファースによるミスター・ダーシー
最近では、映画『キングスマン』や『英国王のスピーチ』で有名なイギリス人俳優のコリン・ファースだが、長年のエンタメ・文学ファンであれば、1995年のドラマ『高慢と偏見』で彼が演じたミスター・ダーシーがいまだに記憶に焼きついている人は多い。
ジェイン・オースティンによる同名小説を原作とした本作によって一気に知名度をあげ、スターとなったコリン。そんな彼が着た衣装は、イギリスのハンプシャーにあるジェイン・オースティンが住んだ家を博物館にしたJane Austen's House Museumで展示されている。
そして先日、英国王室のカミラ夫人がミュージアムに足を運んだのだが、コリンが着ていた衣装のシャツを見た反応が、一般人のファンと変わらなかった。
「でも(今ここで)彼がこれを着ていないのが、少し残念ですね」
英国王室メンバーであっても虜にするコリンの魅力はさすが。
『高慢と偏見』における名シーンのひとつに、ミスター・ダーシーが湖のなかに服を着たまま入り、“水も滴る良い男”な姿が描かれるシーンがある。カミラ夫人の言葉を聞いたミュージアムのディレクターであるリジー・ダンフォードは、「分かります。残念ですよね。そして昔はもっと湿っていたんですよ」とジョークを返し、カミラ夫人も「スプレーをしたら良いんじゃない?」とジョークで返していた。
文学に敬意を払ってブッククラブも主催しているカミラ夫人は、この数日前には、文学キャラクターから5人を夕食に招待するとしたら誰かという質問に回答。カミラ夫人のチョイスは、アレクサンドル・デュマ・ペールによる『モンテ・クリスト伯』に登場するモンテ・クリスト伯、ダフニ・デュ・モーリエによる『レベッカ』に登場するダンヴァース夫人、ウィルキー・コリンズによる『白衣の女』のフォスコ伯爵、ナンシー・ミットフォードによる『愛の追跡』のマシューおじさん、そして『高慢の偏見』のエリザベス・ベネットだった。
(フロントロウ編集部)