ラッシュ、LGBTQ+コミュニティを支援する限定ソープを発売
アメリカのフロリダ州で2022年3月8日、教師が生徒と性的指向や性自認といったLGBTQ+の話題について話し合うことを小学3年生以降になるまで禁止する法案が可決された。
保守派を中心とした法案の賛成派からは、LGBTQ+に関する話は学校ではなく家庭で話し合うべきだとしてこの法案に賛成しているが、子供たちが1日の半分を過ごす学校で、社会における多様性についてオープンに語り、知り、相談することができる環境を整えることは非常に重要なことで、この法案はその機会を子供たちから奪うことになる。
そのため、反対派はこの法案を「ゲイと言ってはいけない法案(Don't Say Gay bill)」と呼び、強く反発している。
そんななか、イギリス発のコスメブランドLUSH(ラッシュ)が、フロリダ州の「ゲイと言ってはいけない法案(Don't Say Gay bill)」に対して反対の意を示すために、「#GAY IS OK」とデザインされた限定ソープをフロリダ州にあるラッシュ店舗及びアメリカ国内のオンラインショップで発売すると発表。
そして、チャリティソープの売上げの全額をフロリダ州のレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア(LGBTQ)の権利を擁護する慈善団体「Equality Florida」に寄付すると表明した。
「#GAY IS OK」は、ゴールドカラーのプラスチックフリーラメがたっぷり使われた固形ソープで、グレープフルーツとプチグレンの爽やかな香りが特徴。こちらのチャリティソープは日本でも2015年ごろに「愛する権利」という名で発売されており、当時はラッシュの人気ソープ「みつばちマーチ」に次ぐ売上個数を誇るなど、かなりの反響を呼んでいた。
「#GAY IS OK」をフロリダ州で限定発売することになった経緯について、ラッシュの慈善寄付および倫理キャンペーンを担当するカーリーン・ピカード氏は、「ラッシュでは、州にはすべての子どもたちに安全で包括的な学習環境を提供する責任があると考えています。ゲイと言ってはいけない法案は、まさにその逆をいくものです」と米Popsugarでコメント。
続けて、ピカード氏は「いま、若者が私たちの支援を最も必要としている時に、彼らと彼らを愛する人々が標的にされています。私たちは、この重大で不安定な時期に、クィアのコミュニティをサポートするEquality Floridaの取り組みを支援できたことを誇りに思っています」と話している。
フロリダ州の「ゲイと言ってはいけない法案」には、ラッシュのみならず、セレブやアスリートなど数多くの著名人が反対の意を示しており、いまもなお議論の的となっている。(フロントロウ編集部)