2人の子どもを連れた母親がマクドナルドを訪れたところ、子どもがグズりだしてしまった。その時店員が取った行動は?(フロントロウ編集部)

マクドナルドで起こった優しい出来事

 イギリスのゲーツヘッドに住むキャンディスは、4歳になるハーパーと2歳になるインディを育てる母親。そんな彼女が先日、大手ハンバーガーチェーンのマクドナルドへ行った時に起こった出来事が話題になっている。

 英Newcastle Chronicleでキャンディスが明かしたところによると、マクドナルドについた時に、何かがきっかけとなって自閉症であるハーパーが叫びだしてしまったそう。「何かが彼女のトリガーになってしまって、難しいのが、それが何なのかを聞けないということです」と話すキャンディスは、当時の状況を、「みんなが私を見ていました。叫んでいる子どもがいる母親だというように」と振り返る。

 こういった状況の焦りは、子どもと関わったことのある人なら想像できるだろう。そこで彼女のことを救ったのが、マクドナルドで働くレイチェルだった。

 「レイチェルという1人の従業員の方が、(ハーパーに向かって)『あら。私は(料理用の)旗を持ってるけど1つ欲しい?』と言いました。そして私のほうを見て、『あなたは素晴らしい仕事をしてます』って言ってくれたんです」

 ハーパーだけでなくキャンディスにも言葉をかける、素晴らしい気づかいで助けてくれたレイチェル。とはいえハーパーはすぐには落ち着かず、その後は店内の席の下へ走って行って隠れたそうだが、レイチェルは紙とクレヨンを持ってハーパーの元へ行き、一緒に遊んでくれたという。

画像: マクドナルドで起こった優しい出来事

 「ハーパーがゆっくりと自分を取り戻していくのが分かりました。彼女は自分の小さな世界に戻ってきて、またハッピーなハーパーになっていました。私は泣き出してしまいました」と話すキャンディスは、「これは他の人には何でもないことのように聞こえるかもしれませんが、私にとっては大きなことなんです。本当に素晴らしいカスタマーサービスでした」と、自閉症の子どもを育てる親としての気持ちを吐露した。

 紙とクレヨンがあったということは、子どもへの対応の準備はあったということ。しかし、通常の業務から一旦離れて、子どもやその親のサポートができるというのは、レイチェルや店舗の他の従業員にも余裕があったということ。仕事環境に余裕があることの重要性を感じさせられる。

 また、キャンディスは娘が自閉症であるということについて、親としてこんな思いを語った。

 「今、私は自閉症についての勉強をしています。ただより理解できるように。でも娘が幼い時には、多くの母親が分かってくれると思うのですが、否定的だったわけではないのですが、自分の子どもにラベルを貼りたくなかった。しかし助けを得て、診断を受けると、それは子どもにラベルを貼っているわけではなく、子どもたちが必要としている助けを得るということだと気づきます。すべてのドアは開かれていて、子どものためにベストなことが得られるんです。もし私がまだ(診断に)否定的であれば、ハーパーが今どうなっていたか分かりません。私が今のような母親で、周りのサポートがあったからこそ、娘はとても成長したんです」

(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.