サラ・ラミレス、自殺防止のホットラインに電話していた
ドラマ『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』のチェ・ディアス役や、『グレイズ・アナトミー』のカリー・トーレス医師役で知られる俳優のサラ・ラミレスが、コロナ禍の2020年に自殺防止のためのホットラインに電話をしていたことを、米Varietyのインタビューで明かした。サラは「The National Suicide Hotline」と言っているため、The National Suicide Prevention Lifelineだったと思われる。日本でいうところの「いのちの電話」のようなもの。
「National Suicide Hotlineに初めて電話をしたんです。その前に何人かの友人に電話をしたんですが繋がらなくて、“うん、あのホットラインがある”と思いました。(サラの電話を受けた)その人は私を落ち着かせてくれて、自分の体に戻ることができた。その感情を、飲み込まれることなく認めることができた。あれは本当に助かりました」
相談員の適切な対応により、助かったと語るサラ。また、サラは当時の自分が追い込まれていたことについて、こう話した。
「当時はとくに傷つきやすくなっていて、サポートを求めました。そしてサポートを得ることが出来ましたが、すべての方向で永遠に変わらないことへの執着をすべて手放さなければいけなかったので、とても大変な年でした」
アメリカで自殺防止のホットラインはどのような体制?
各国にはそれぞれ自殺を防止するためのホットラインがいくつかあるが、アメリカのThe National Suicide Prevention Lifelineを見てみると、ホットラインは24時間365日開いており、もちろん電話料金は無料となっている。また、電話でなくチャットのサービスも24時間対応となっている。
さらに、The National Suicide Prevention Lifelineはスペイン語話者用のダイアルも開設しているうえ、通訳を用いての対応は150言語以上に対応している。ろう者や耳が聞こえづらい人々用のダイアルもあり、テキスト電話(TTY)を用いてコンタクトを取ったり、電話でなくチャットを使ったりできる。
米Buzzfeedの取材によると、電話をかけ、最初の自動音声が流れた後に相談員が電話口に出るまでにかかる時間は、30秒以内が85%。75秒以内が97%だという。また、相談員は職員、専門家、ボランティアからなり、全員がトレーニングを終えているという。
ホットラインは各地域にある200以上の危機管理センターから構成されており、薬物乱用・精神衛生管理庁と、ニューヨークのVibrant Emotional Healthが共同で開設。全米州精神衛生プログラム責任者協会や全米行動衛生協議会とパートナーシップを結び、自殺防止のためのスキルトレーニングを行なう企業のLiving Worksとともにプロジェクトを管理している。
団体は、連邦政府が支援するコロンビア大学精神衛生研究財団の調査チームによって第三者評価を受けており、専門家らから継続的な助言やガイダンスを受けているという。
(フロントロウ編集部)