2年ぶりとなる2曲の新曲「Getting Better」と「Girl Who Does Both」をリリースし、ついに帰ってきたニュー・ホープ・クラブのオフィシャルインタビュー第2弾!今回は、バンドとしてまさにこれからという時期に見舞われてしまったパンデミックや、日本での思い出について語ってくれている。(フロントロウ編集部)

2曲の新曲でおよそ2年ぶりにカムバックしたニュー・ホープ・クラブ

 6月15日に「Getting Better」と「Girl Who Does Both」の新曲2曲を同時にリリースして、およそ2年ぶりにカムバックしたニュー・ホープ・クラブ。

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 2017年にデビューしたバンドは、2019年に『Love Again』ツアーと銘打ったワールドツアーを東京公演で締めくくった後で、2020年にセルフタイトルをつけた待望のファーストアルバムをリリース。

 同作は母国イギリスの全英アルバム・チャートで5位にランクインするなど、バンドのさらなる活躍を予感させるヒットとなったが、同作をリリースした矢先にパンデミックに見舞われることに。日本で予定されていた公演を含む、ツアーの延期/中止を余儀なくされ、一転して先行きは不透明となってしまった。

 2曲の新曲について語ってくれた第1弾のインタビューに続けてお届けする今回の第2弾のインタビューでは、ジョージ・スミス、ブレイク・リチャードソン、リース・ビビィの3人が、パンデミックという想定外の危機をどう乗り越えたかについてや、「Let Me Down Slow」のミュージックビデオを撮影した地でもある日本での思い出などについて語ってくれた。

ニュー・ホープ・クラブが語る日本での思い出やパンデミックを語る

2019年11月に東京でツアーを終えたあなたたちにとって、2020年は重要な一年になるはずでした。なのに、デビュー・アルバム『ニュー・ホープ・クラブ』の発表から1カ月が経った時点でパンデミックが始まるという不運に見舞われました。最初のロックダウンに突入した時、どんな気分でしたか?

ジョージ・スミス:もちろんものすごく奇妙な気分でしたね。自分たちがリリースしたファースト・アルバムについては、とても誇りに感じていますし、世界中をツアーして回ったり、アルバムに関連して色んなことをやったりしようと考えていた矢先でした。なので、何もかもシャットアウトしてしまって、地元に帰らなければならなかったのは奇妙な気分でしたね。

ブレイク・リチャードソン:分からないことが多かっただけに、怖さもありました。どれだけ長く続くのか見当がつきませんでしたから。何しろ当初は、『まあ3カ月ってところだよね。3カ月経てばまたツアーを再開できるよ』という程度に考えていました。そもそも僕らはそれまで、活動を休んだことがなくて。15~16歳の頃からずっとツアーをしていたから、いきなり実家に帰って家族と過ごすことになって、これまでの5年間の体験がどんなことを意味するのか、色々とじっくり考える時間を得ることはできました。そしてあの期間の僕らに可能だったことは、曲を書くことだけでした。曲を書かなければ、じゃあほかに何をするのかっていう話です。それで僕らは、これまで体験してきたことを題材にして、ソングライティングに気持ちを集中させることにしました。そういったことって、もしずっとツアーを続けていたら、常に慌ただしい状態にあるから、まず考えなかったと思うんです。そういうわけでバンドとして、そして友人として、兄弟愛で結ばれた僕ら3人は、普段なら話しにくいように感じることもちゃんと語り合えるようになって、絆を深める機会にもなったと思います。結果的には人間として、大人として、あの期間に成長できたんじゃないかな。そして、自分たちらしさを確立できたと思います。そのことは新曲からも感じ取ってもらえるはずですよ。今回の僕らは、ひたすら自分たちに正直であろうと意識していました。とにかく誠実でありたくて、そして楽しみたかった。今まではこんな風に音楽を作る時間的余裕がなかったんです。ほかの人を模倣するのではなくて、とにかく最高の時間を過ごして、思う存分楽しんでっていう風にね。

ジョージ:中途半端なことはやらずに、毎日、毎秒、全力で音楽作りに集中しようと試みました。ブレイクが言ったように、それが曲に表れています。こうして話しているだけでも、今後控えているプロジェクトや新しい音楽に、僕らはすごくワクワクしていますよ。ファンのみんなにも、新曲の全編を聴いてもらえた時には、僕らと同じくらいワクワクしてもらえたらと思います。だから今は僕らにとってすごくエキサイティングな時期だし、自分たちがここまで成長できたことを誇りに感じています。ニュー・ホープ・クラブの新しいステップ、新しい時代に興奮していて、この先2年くらいはすごく充実した時期になるんじゃないかな。

ブレイク:いや、2年じゃなくて、20年だね。

ジョージ:うん、20年だ。それとも200年かな?(笑)

パンデミックになって以降は、結成当初にやっていたように、たくさんのカバー曲を公開しましたよね。原点を確認する機会になったのでしょうか?

ジョージ:僕らは昔からカバーをやるのが大好きで、15~16歳の頃から続けてきて、僕らにとってはその時々に自分たちが好きな曲に、独自のヒネリを加えるっていう作業なんです。これもまた僕らにとっては自分たちの音楽を表現する手段であって、昔からライブでやるのが好きでした。事前に録音して口パクでパフォーマンスをすることだって可能だけど、僕らにとってはナマでやることがすごく重要で、以前から大好きでした。ライブですごくシンプルなアレンジで歌うことにもためらいは無いです。ハーモニーを紡ぐのも好きですしね。僕らにとっては楽しむ手段のひとつで、少し変化を加えたり、曲の終わりに新しいパーツをプラスしてみたりしてっていう、そういうことを試すのは楽しいですよ。そんなわけで、昔からコンサートでもカバーをやるのが楽しくて。なぜって親同伴で来るファンもいるし、親は僕らについて何も知らないかもしれないけど、彼らも知っていそうなオールドスクールな曲をプレイしたら、会場のうしろのほうでダンスでも楽しんでもらえるかもしれないですしね。あるいは、曲を耳にして前のほうに来てくれるかもしれないですから(笑)。

ニュー・ホープ・クラブのYouTubeチャンネルには、テイラー・スウィフトの「betty」やジャスティン・ビーバーの「Holy」や「Peaches」、BTSの「Dynamite」、エド・シーランの「Afterglow」など数々のカバー動画がアップされている。

皆さんは過去に2度来日して、「Let Me Down Slow」のビデオを撮影するなどしていますよね。特に印象に残っている日本での思い出を挙げてもらえますか?

ブレイク:やっぱりミュージック・ビデオを撮影したことは印象深いですね。普段は、色んな町を訪れても、あまりにも忙しくてゆっくりと散策するような時間はありません。でもビデオを撮ったことでそれをある程度実践できた。そしてもちろん、一番印象に残っているのはファンの存在です。日本のファンは最高ですよ。またそっちに行ける日が来るのが、楽しみで仕方ないです。前回行ってから、ずいぶん月日が経ってしまいましたから。ライヴのことも覚えていますよ。前回のツアーの最終公演だったから。今となっては、3年前の話になるのかな。

ジョージ:2019年だからね。

ブレイク:うん、だから素晴らしい思い出が残っているし、ワールド・ツアーのフィナーレとして言うことなしでした。

ジョージ:僕も同意見です。日本のファンは最高ですよ。僕らは渋谷近辺に宿泊していて、街を歩き回って買い物をしたりして、楽しかったな。初めて見るようなものばかりで、本当にエキサイティングでした。僕もまた日本に行くのが待ち遠しいよ。ブレイクが言った通りで、ツアー日程を調整して、またみんなに会えたら最高です。

今後の予定を教えて下さい。ツアーとレコーディングに明け暮れる感じなのでしょうか?

ジョージ:アルバムのレコーディングはだいたい終了しているので、とてもワクワクしています。2枚目のアルバムを完成させられたのは、大きな一歩でした。そしてこの先はUKツアーが控えていて、ヨーロッパでも2公演くらいあって、全米ツアーも楽しみだし、アジアにも行く予定です。インドネシアと韓国でライヴが決まっています。だから今後2カ月間ほどの僕らは大忙しになるだろうけど、その間にも少しずつ新曲の断片を発表していくつもりだから、心配しないで。もうすぐだからね。しかも一旦リリースが始まると、もう止まりません。注意深くチェックしていて欲しいですね。いい感じになると思いますよ。

皆さんの言う通り、 パンデミックは多くの人にとって自分の生き方や価値観について考える時間になったわけですが、パンデミック後の世界に期待していることはありますか?

ブレイク:僕らの場合、言葉で説明するよりも音楽に語らせたほうが分かりやすいと思うのですが、僕が思うに、パンデミックが始まった時、自分たちがいかに多くのことに慣れっこになっていたか、思い知らされました。この世界は本当にクールで、人間は本当に素晴らしい存在であり得るわけで、誰かと出会ったら、新しい人と知り合ったら、とにかく親切にして、自分に対して抱いて欲しいと思う敬意をもって、接するべきなんじゃないかな。どんどんラヴを広めて、ハッピーになるということです。生きているということは本当に幸運なことなんだから、その喜びを広めなくちゃ。

<リリース情報>

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ニュー・ホープ・クラブ
シングル『Getting Better』
「Getting Better」、「Girl Who Does Both」収録
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Photo:©️Clare Gillen

(フロントロウ編集部)

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