再生回数30億回以上のミュージックビデオを2曲も生み出した史上初のバンドにして、2000年代、2010年代、2020年代という3つのディケイドでシングルを全米2位以上に送り込んだ、名実共に“21世紀最大の怪物バンド”であるマルーン5が、初となるドームツアーを日本で行なうことが決定。必見の来日公演が決定したことを記念して、21世紀をハイペースで突き進めてきたバンドの驚異的な歩みを振り返る。(フロントロウ編集部)

マルーン5の来日公演が決定

 “21世紀最大の怪物バンド”、マルーン5がついに日本に帰ってくる。2004年にデビュー作『ソングス・アバウト・ジェーン』を引っ提げて行なわれた初来日公演を皮切りに、アルバムをリリースする毎に来日公演を行なってきたマルーン5だったが、2021年にリリースした最新アルバム『ジョーディ』を引っ下げたワールドツアーの来日公演がとうとう実現した。

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 来日するたびに会場の規模が大きくなっていったマルーン5だが、今回の日本公演は“バンド史上初となるドームツアー”。マルーン5は12月4日(日)に東京ドームにて、12月6日(火)に京セラドーム大阪にて公演を行なうのだが、マルーン5が2022年現在までにバンドとして築き上げてきた地位を考えれば、史上初のドームツアーを行なうには今がまさに相応しいタイミングだと言えるし、むしろ、冒頭にも記したように今や“21世紀最大の怪物バンド”になっている彼らのスケールは、日本最大級のドームすらも凌駕する領域に達していると言えるかもしれない。

画像: www.hipjpn.co.jp
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マルーン5はいかにして21世紀最大のモンスターバンドになったのか

デビュー作でいきなりグラミー賞新人賞を獲得

 2002年にファーストアルバム『ソングス・アバウト・ジェーン』をリリースしてデビューしたマルーン5。本作は全米アルバムチャートの成績こそ6位と、首位の獲得こそならなかったものの、「ハーダー・トゥ・ブリーズ」「ディス・ラヴ」「シー・ウィル・ビィ・ラヴド」など、今なおバンドの人気曲であり続けている名曲たちが収録された同作はじわじわと人気に。

 最終的には、現在までに全世界で1,000万枚以上売り上げることとなり、さらにはグラミー賞で2部門にノミネートされて、主要部門の最優秀新人賞を獲得。デビュー作でいきなり2000年代前半における最重要バンドの1組となった。

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セカンドアルバムで初の全米1位に

 ファーストアルバムが大成功を収めると、その期待の高さからセカンドアルバムでも成功を収めるのは簡単ではないとしばしば言われるが、マルーン5はそんなジンクスも乗り越え、ファーストアルバムから5年を要したセカンドアルバム『イット・ウォント・ビー・スーン・ビフォー・ロング』でも成功してみせ、満を持して全米アルバムチャートの1位を獲得。

 「イフ・アイ・ネヴァー・シー・ユア・フェイス・アゲイン」「ウェイク・アップ・コール」などの名曲が収録されている同作だが、特筆すべきはシングルの「メイクス・ミー・ワンダー」。バンドはこの曲で全米シングルチャートを初めて制してみせ、アルバムとシングルの両方で全米1位に輝いた。

『ザ・ヴォイス』への出演でアダム・レヴィーンが国民的シンガーに

 2010年にはサードアルバム『ハンズ・オール・オーヴァー』をリリースしたマルーン5。「ミザリー」などのヒット曲を生み出したこのアルバムでバンドは全米アルバムチャートの2位を獲得したが、キャリア最大のヒット曲の1つとなったのは、『ハンズ・オール・オーヴァー +2』として2011年にリリースされたアルバムに収録された、ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーにトリビュートを捧げたクリスティーナ・アギレラとのシングル「ムーヴス・ライク・ジャガー」だった。

 この曲でクリスティーナをコラボレーターに迎えたのは、人気オーディション番組のアメリカ版『ザ・ヴォイス』で、フロントマンのアダム・レヴィーンが審査員として彼女と共演していた繋がりがあったから。

 アリアナ・グランデやマイリー・サイラスら、言わずと知れた名シンガーたちが審査員を務めてきたこの番組で2011年から2019年まで審査員を務めたアダムは、お茶の間からの支持も得て、国民的なシンガーの仲間入りを果たした。アダムとクリスティーナという審査員同士が組んだ「ムーヴス・ライク・ジャガー」は、マルーン5に2曲目となる全米1位シングルの称号をもたらした。

画像: アダム・レヴィーンとクリスティーナ・アギレラ。

アダム・レヴィーンとクリスティーナ・アギレラ。

アダム・レヴィーンが「最もセクシーな男性」に選出される

 2012年に4thアルバム『オーヴァーエクスポーズド』をリリースした頃には、アダムは程よく筋肉のついた引き締まったボディになり、徐々に“ロックスター”的なビジュアルを確立していくことに。

 4thアルバムからのシングル「ワン・モア・ナイト」は、バンドにとってキャリア3曲目の全米1位ソングとなり、9週にわたって1位をキープ。マルーン5にとって、現在まで全米1位をキープした最長の楽曲となっている。

 バンドの人気が絶頂に達していたなかで、フロントマンを務めるアダムの人気もピークに到達し、2013年には、米Peopleが毎年選んでいる名誉ある「最もセクシーな男性」にミュージシャンとして初めて選出。フロントマンとしてのセクシーな魅力にも太鼓判がついたことで、アダムは“ロックスター”としての地位を確固たるものにした。

画像1: 『ザ・ヴォイス』への出演でアダム・レヴィーンが国民的シンガーに

 そんな、ミュージシャンとしての才能もセクシーな魅力も兼ね備えたアダムは、もちろん私生活ではモテモテ。多くのモデルらとの交際が噂されてきたアダムだったが、2012年から交際をスタートさせた、ヴィクトリアズ・シークレットのエンジェルとして知られるベハティ・プリンスルーと2014年に結婚。ダスティ・ローズとジオ・グレースの2人の子どもにも恵まれたアダムとベハティは、ショービズ界きってのおしどり夫婦として知られる。

「シュガー」が全世界のウェディング・アンセムに

 マルーン5がバンドとしてすごいのは、アルバムを出すたびに必ずヒットシングルが生まれるところにある。

画像2: 『ザ・ヴォイス』への出演でアダム・レヴィーンが国民的シンガーに

 2014年にリリースした5thアルバム『V』に収録された「シュガー」は、バンド最大のヒット曲の1つとなり、メンバーたちがサプライズでファンの結婚式を訪れる様子を撮影した多幸感に満ちたミュージックビデオは、YouTubeにおいて2022年6月までに驚異の37億回再生を記録。「シュガー」は今や、世界中の結婚式に欠かせないアンセムとなっている。

キャリア15年を経てなお「ガールズ・ライク・ユー」でピークは続く

 セカンドアルバム『イット・ウォント・ビー・スーン・ビフォー・ロング』に収録した「イフ・アイ・ネヴァー・シー・ユア・フェイス・アゲイン」のリメイクバージョンでリアーナとコラボしたことを皮切りに、クリスティーナ・アギレラ(「ムーヴス・ライク・ジャガー」)やウィズ・カリファ(「ペイフォン」)など、コラボ相手を選ぶ際にも抜群のセンスを発揮してきたマルーン5は、2016年にリリースした6作目のアルバム『レッド・ピル・ブルース』でも多くの実力派アーティストたちとコラボ。

 同作からはシザを迎えた「ホワット・ラヴァーズ・ドゥ」やケンドリック・ラマーを迎えた「ドント・ワナ・ノウ」、フューチャーを迎えた「コールド」など多くのヒット曲が生まれたが、中でも、カーディ・Bをフィーチャリングに迎えた「ガールズ・ライク・ユー」は特大のヒットに。カミラ・カベロやジェニファー・ロペス、ミリー・ボビー・ブラウンらが出演する、女性たちへのリスペクトに満ちたこの曲のミュージックビデオは、YouTubeにおいて2022年6月までに33億回も再生されている。

 マルーン5のミュージックビデオがYouTubeで30億回再生されたのは、「シュガー」に続いて「ガールズ・ライク・ユー」が2曲目で、バンドは2曲のビデオが30億回再生された史上初のグループとなった。

スーパーボウルのハーフタイムショーでパフォーマンス、そして21世紀最大の怪物バンドへ

 もちろん、マルーン5の活躍はYouTubeなどのストリーミング再生の場だけに留まらない。ツアーに出ればスタジアム規模の会場が欠かせない彼らのライブは、ポップな世界観を保ちながらも迫力のある演出で知られ、パフォーマーとしての実力も折り紙つき。

 極め付きは、2019年にNFLの頂上決戦であるスーパーボウルのハーフタイムショーに出演したことで、限られたアーティストしか立つことのできない、1年に1度しかない世界的なエンターテイメントの大舞台に抜擢されたことは、マルーン5がライブバンドとしていかに長けているかを裏付けることとなった。

画像3: 『ザ・ヴォイス』への出演でアダム・レヴィーンが国民的シンガーに

 スーパーボウルという大舞台への出演で2010年代のディケイドを締めくくったマルーン5は、2021年6月に最新アルバムとなる6作目『ジョーディ』をリリース。もちろん、同作からもメーガン・ジー・スタリオンとの「ビューティフル・ミステイクス」といったヒット曲が生まれており、アルバムからのシングル「メモリーズ」は全米シングルチャートで2位を獲得した。

 2020年代のディケイドを、全米シングルチャートの2位という幸先の良い記録からスタートさせたマルーン5。2000年代、2010年代、2020年代のそれぞれのディケイドで1曲以上を全米2位以内に送り込んだことになったが、なんと、3つのディケイドでその記録を達成したグループは、音楽史上でザ・ローリング・ストーンズとマルーン5の2組だけ。「ムーヴス・ライク・ジャガー」でミック・ジャガーへの憧れを歌っていたマルーン5だが、偉大な記録でミック率いる伝説的なバンドと肩を並べることになった。

 すべてのアルバムから大ヒット曲を生み出し、勢いを落とすことなく21世代を駆け抜けてきたマルーン5は、21世紀最大の怪物バンドと認定して良いだろう。マルーン5の来日公演を観る時はいつだって彼らのキャリアにおけるピークだったかもしれないが、アダム・レヴィーン率いるバンドは驚異のペースで今なお自分たちのピークをキープしている。どこを切り取ってもヒット曲しかない、音楽シーンを先頭集団で走り続けているマルーン5の最新ステージを見逃さないでほしい。

<公演情報>

マルーン5 WORLD TOUR 2022
12月4日(日) 東京ドーム
開場 16時/開演 18時
12月6日(火)京セラドーム大阪
開場 16時30分/開演 18時30分

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Photo:ゲッティイメージズ

(フロントロウ編集部)

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