セレブも注目する「マリンスキンケア」とは
海藻とは、海の中で育つ藻類のこと。ワカメや昆布の他にも、ヒジキ、メカブ、モズクなど日本沿岸の海だけでも約2000種類以上もの海藻が生息しているけれど、なかには色合いや見栄え、食べる習慣がないなどの理由から、漁で採れても捨てられてしまうものも多いという。
そんななか、海外でここ数年注目を集めているのは、こういった捨てられてきた海藻や藻類をスキンケア製品の“原料”として活用する新トレンド「マリンスキンケア（Marine-based Skincare）」。
とくに社会問題や環境問題に対する感度が高い「ミレニアル世代」や「Z世代」の間で注目度が高まっており、海外では次々と「海藻」を使った新しいスキンケア製品が誕生。
実際に、英国発のスキンケアブランドELEMISの創業者であるノエル・ガブリエル氏は「2016年だけでも、アメリカのミレニアル世代の40%が海藻を含むスキンケア製品を使用していると報告されています」と英Glamourで説明。
セレブの間ではリアリティスターのキム・カーダシアンやモデルのクリッシー・テイゲンなども海藻を使用したスキンケア製品を愛用するなど、世界的なトレンドになっていると語った。
海藻がもたらす美肌効果
では、これらの海藻からは、どんな美容効果が期待できるのだろうか。
ガブリエル氏は「海洋藻類は自然界に豊富に存在し、ビタミン、ミネラル、タンパク質、必須脂肪酸などを豊富に含んでいます」とコメント。マグネシウム、マンガン、カルシウム、銅、ヨウ素、鉄、カリウム、リン、亜鉛などのミネラル類に加え、A、B、C、D、Eなどビタミン類も豊富に含まれているため、肌の保湿や肌荒れの予防などさまざまな美肌効果が期待できるそう。
また、抗酸化作用や肌のバリア機能を整える効果があるとされるリン、マグネシウム、銅、カルシウム、そしてビタミンA、B1も含まれているため、エイジングケア製品としても頻繁に使用されていると明かした。
なかでも、大きな褐色の海洋藻類「シーケルプ」は、海藻のなかでも高い保湿力を誇っており、NASA航空宇宙局の物理学者で、ラグジュアリースキンケアブランド「ドゥ・ラ・メール」の核となる成分ミラクル ブロスを完成させたマックス・ヒューバー博士は「シーケルプは、地球上で最も速く成長する生物のひとつであり、葉は200フィートにも及び、最盛期には1日に2フィート（約60cm）の速度で成長する能力があります。自分自身を再生する無限の能力、栄養を与える特性、そして驚くほどの保湿力。シーケルプは（肌の）再生に期待と希望を与えてくれます」と強調した。
海藻を使ったおすすめのスキンケア製品
ニューヨーク市の皮膚科医であるブレンダン・キャンプ医師によると、海藻を使用したスキンケア製品はじつにさまざまなタイプがあるそう。
キャンプ医師は「海藻の不思議なところは、さまざまな肌トラブルに効果が期待できるところです。抗酸化物質はエイジングケア、高い保湿力は肌の水分補給、ビタミンB群などは抗炎症などの役割を果たします」と話し、続けて「そのため、クレンザー、保湿剤、エイジングケア製品、スクラブなどさまざまな製品が発売されています。自分の好みに合わせて活用すると良いでしょう」とアドバイスした。
今回は、そのなかでも海藻パワーをたっぷり含んだ人気アイテムを厳選してお届け。
MARA「アルジー＋モリンガ・ユニバーサル・フェイスオイル」
ロサンゼルス発のスキンケアブランドMARA（マーラ）の「アルジー＋モリンガ・ユニバーサル・フェイスオイル（Algae + Moringa Universal Face Oil）」は、海洋藻類とモリンガを主成分とした大人気のフェイスオイル。
themarabeauty.com
肌の老化をおだやかにする海洋藻類をはじめ、約90種類の栄養素と46種類の抗酸化物質を含むモリンガをはじめ、シミやシワをケアするバオバブ、乾燥を改善するスイカの種、トーンアップ効果のあるビルベリーなど、美肌に働く注目のスーパーフードをたっぷりと配合。シワやたるみ、くすみにアプローチしてふっくらと輝く若々しい肌に導いてくれる。
OSEA「シー ミネラル ミスト」
カリフォルニア発のナチュラルスキンケアブランドOSEA（オセア）の「シー ミネラル ミスト（Sea Minerals Mist）」は、海藻エキス、死海の塩、アロエエキスを配合した化粧水ミスト。
oseamalibu.com
アミノ酸とミネラル成分を豊富に含んだミストが肌にうるおい与え、ミネラルバランスを、ふっくらとしたハリのある肌に。化粧水としてはもちろん、日焼け後のアフターケア、日中のリフレッシュにもオススメ。
肌にも環境にも嬉しい新トレンド「マリンスキンケア」。海藻や藻類を使用したスキンケア製品に興味がある人は、ぜひチェックしてみては。（フロントロウ編集部）
