映画『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』は、今なお語り継がれる伝説のメイクアップ・アーティストであるケヴィン・オークインの生涯を描いた映画。
90年代のトップモデルたちのメイクが永遠の憧れの私にとって、そんなメイクを流行らせたと言っても過言ではないケヴィンの生涯に迫る『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』は、情報が解禁されてから絶対に観たいと思っていた作品。日本での公開日程が正式に決定し、ついに観られる…!と大興奮しました。
ケヴィンは、細眉やリップライナーが流行し、光と影を駆使して立体感を出す「コントゥアリング」が爆発的に広まった1990年代に、革新的なモードメイクによって世界を席巻。21才の若さでレブロンのULTIMAのクリエイティブ・ディレクターとして起用され、資生堂ブランドINOUIの全盛期のクリエイターだったことでも知られる天才メイクアップ・アーティストでありながら、頭痛と共に精神的苦痛に長年悩まされ、鎮痛剤の中毒で2002年に40才の若さで突然の死を遂げた。
映画『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』では、ケイト・モスや、リンダ・エヴァンジェリスタ、ナオミ・キャンベルなどのトップモデルをトリコにして時代をつくってきたケヴィンが、飾りすぎることを認めない風潮だった時代につけまつげを使ったり、極細眉を流行らせたりした際の裏話を紹介。さらにケヴィンが多様性を意識し、"典型的な若い美人"とは違ったライザ・ミネリのメイクや、ブルック・シールズらに男装させる性差をも超えるメイクで、美の固定観念に挑戦していた姿も映し出される。
また、CFDAファッションアワードのベスト・メイクアップ・アーティスト賞を史上初めて受賞したほか、著書がベストセラーになったり、『セックス・アンド・ザ・シティ』に本人役で出演したりするなど輝かしい功績を残した一方、保守的なルイジアナで同性愛差別に遭ったり、末端肥大症による鎮痛剤中毒で苦しんでいた影の部分にも迫っていく。
映画『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』
10月7日(金)より渋谷ホワイトシネクイントにて先行公開
10月14日(金)よりアップリンク吉祥寺
10月29日(土)より横浜シネマ・ジャック&ベティ
ほか順次公開