曇りの日や室内にいれば日焼け止めは必要ないなど、本当のように見えて実はただのウワサにすぎなかった日焼け止めにまつわる6つの迷信をご紹介。(フロントロウ編集部)

「日焼け止め」は勘違いだらけ?

 日差しが強くなる夏に欠かせないアイテム「日焼け止め」。日焼けによって肌が赤くなったり、黒くなったりするのを防いでくれるほか、紫外線によって引き起こされるシミ、シワ、皮膚がんなどを予防する効果も期待できる。

画像: 「日焼け止め」は勘違いだらけ?

 一方で、日焼け止めについて何となく理解しているつもりだけれど、本当に正しい知識なのかイマイチわからないという人も多いのでは? そこで今回は、日焼け止めにまつわる「迷信」を海外の皮膚科専門医が解説した。

1.曇りの日は日焼け止めを塗らなくていい

 曇りの日は日焼け止めを塗らなくても平気だと思う人もいるかもしれないけれど、じつは太陽が見えなくても、紫外線は降り注いでいるそう。

画像: 1.曇りの日は日焼け止めを塗らなくていい

 皮膚科医のトニー・ユアン医師は「米国皮膚がん財団によると、皮膚がんの原因となる紫外線のうち、雲が遮る量は25%以下だとされています」と米Forbesでコメント。

 ユアン医師は「曇った日は涼しく感じるかもしれませんが、肌はUVAとUVBを大量に吸収し続けています。そのため、たとえ曇りであっても日焼け止めを塗ったほうが良いでしょう」とアドバイスした。

2.室内にいれば日焼けはしない

 室内にいれば日焼けはしないと考えている人もいるかもしれないけれど、じつはこれも間違い。カリフォルニア州の皮膚科医であるアメリア・K・ハウザウアー医師は「UVAは、皮膚の奥深くまで浸透するほど長い光線なので、当然窓ガラスも通過します」と米New Beautyで説明。

画像: 2.室内にいれば日焼けはしない

 ハウザウアー医師は「この現象は室内も車内も同じです。そのため、室内活動に関係なく、毎日日焼け止めを塗ることをオススメします」と助言。ニュージャージー州の皮膚科医であるジアニン・ダウニー医師も「室内にいる場合は、SPF30以上の日焼け止めを塗ってください」と話している。

3.メイクをしていれば日焼け対策になる

 日焼け止め成分が配合されたメイクアップ製品もあるけれど、実際には日焼け止めの代わりにはならないそう。

 皮膚科専門医のモナ・ゴハラ医師は「コスメに含まれるSPFはおまけにすぎません」とバッサリ。日焼け対策を行ないたい場合は、メイクをする前に、しっかり日焼け止めを塗ることが最も効果的だと明かした。

画像: 3.メイクをしていれば日焼け対策になる

 ほかにもゴハラ医師は、日焼け止めを塗る量が少なすぎることも問題だと指摘。ちなみに、どのくらいの日焼け止めを塗るのが適量なのか分からない場合は、人差し指と中指の2本に日焼け止めをのせると、ちょうど顔全体に必要な分の日焼け止めの量になるそう。

4.肌色が濃い人は日焼け止めは不要

 肌色が濃いとなんとなく日焼けに強そうな印象を持たれがちだけれど、米国皮膚がん財団に所属する皮膚科専門医のデボラ・サルノフ医師は「皮膚がんは、人種、民族、肌の色に関係なく、誰にでも発症する可能性があります」と米Bustleでコメント。

画像: 4.肌色が濃い人は日焼け止めは不要

 サルノフ医師は「たしかに肌色が濃い人は、肌色が薄い人ほど皮膚がんの発生リスクは高くありませんが、皮膚がんが発生した場合は、より後の、より危険な段階で発見される傾向があります」と忠告。肌の色にかかわらず、日焼け止めによる紫外線対策は不可欠だと話している。

5.日焼け止めはすべで同じ

 紫外線から肌を守る日焼け止めの成分には、紫外線吸収剤が含まれているも「ケミカル」と、紫外線散乱剤が含まれている「ノンケミカル」の2種類がある。

 ノンケミカルの日焼け止めは、物理的に紫外線を反射・散乱させて日焼けから肌を守るのに対し、ケミカルの日焼け止めは、紫外線を吸収し、化学反応によって熱などのエネルギーに変換することで日焼けを防いでくれる。

画像: 5.日焼け止めはすべで同じ

 たとえば、ノンケミカルの日焼け止めは、紫外線吸収剤と比べると肌への刺激は少ないため、肌が敏感な人や子どもでも使いやすいけれど、白浮きしやすかったり、落ちやすかったりなどのデメリットもあるため、皮膚科専門医のブレア・マーフィー・ローズは「日焼け止めにもいろいろな種類があるので、目的や用途に合わせて自分の肌に合ったものを使うことが大切です」とアドバイスした。

6.SPF値は高ければ高いほど良い

 SPF30の日焼け止めは、SPF15の2倍の効果があるかというと、じつは必ずしもそうではないそう。

 皮膚科医のジェームズ・M・スペンサー医師は「SPF15の日焼け止めは日焼けの原因となるUVB光線の約94%、SPF30の日焼け止めは約97%、SPF45の日焼け止めは98%を遮断します」と米The Dermatology Specialistで説明。つまり、SPF値が高ければ高いほどUVカット効果は高まるが、そこまで大きな差はないという。

画像: 6.SPF値は高ければ高いほど良い

 それよりも大切なのは、日焼け止めをこまめに塗り直すこと。

 外出前に一度塗ったきりという人も多いかもしれないけれど、日焼け止めは汗や水、こすれで落ちてしまうことが多く、また紫外線吸収剤を含む日焼け止めは、時間とともに徐々に効果が薄れるため、2~3時間ごとのタイミングで塗り直すのがベストだとスペンサー医師は勧めている。

 意外と知られていない日焼け止めの「迷信」。プロの意見を参考にしっかり日焼け対策を行なって、将来の美肌に差をつけて。(フロントロウ編集部)

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