ディズニー&ピクサーの大人気アニメ映画『モンスターズ・インク』に、ブーの両親が登場しないワケとは?(フロントロウ編集部)

サリー&マイクと人間のブーの交流を描く『モンスターズ・インク』

 およそ580億円の興行収入を記録し、アカデミー賞では受賞した主題歌賞を含む4部門にノミネートされるなど、商業的にも批評的にも大きな成功を収めた2001年公開のディズニー&ピクサーのアニメ映画『モンスターズ・インク』。

画像: サリー&マイクと人間のブーの交流を描く『モンスターズ・インク』

 同作では、モンスターを怖がる人間の子供たちの悲鳴を集めて、それをエネルギーに変換している企業“モンスターズ・インク”を舞台に、偶然にもモンスターの世界に迷い込んでしまった人間の少女ブーと、モンスターであるサリーとマイクらの交流を通じて、人間とモンスターたちの交流が描かれる。

 サリーやマイクはどうにかブーを人間界に帰そうと試行錯誤し、最終的にはブーを人間界に帰すことに成功するのだが、ブーのことを人間界で捜しているはずの両親の姿は同作では描かれない。

『モンスターズ・インク』にブーの両親が登場しないワケ

 同作を観たことがあれば、ブーの両親の様子が描かれないことを疑問に思ったことがある方もいるかもしれないが、その理由はいたってシンプルなものだったよう。

画像: マイク&サリーと、ブーの声優を務めたメアリー・ギブス。

マイク&サリーと、ブーの声優を務めたメアリー・ギブス。

 同作の監督を務めたピート・ドクターは2021年に英The Huffington Postとのインタビューで、ブーを捜している人間界の両親の様子を描いていないことに触れて、「これは我々としても自分たち自身に問いかけた質問ではあります。脚本を練るにあたって様々な説を講じました」と、ブーの両親については、作品内でどう描くか考えたテーマではあったとコメント。

 その上で、「最終的には何も採用しなかったのですが」とピートは語り、その理由について次のように明かした。「我々としては、『オーディエンスが知る必要はない。サリーは把握していないのだから。私たちはサリーの立場だ。気にする必要があるだろうか?』という結論に至ったのです」。

 『モンスターズ・インク』が描くのはあくまでもモンスターたちの視点であり、人間界からの視点ではないとピート。「ブーの両親がどんなことを考えていようと、私たちはそれを気にしないことに決めました。結果としてかなり上手く行きましたよ」と振り返った。(フロントロウ編集部)

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