豪テレビ局のCEOが、『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラークの体型をバカにする発言。しかし、聞いていた会場の反応には希望が持てる。(フロントロウ編集部)

エミリア・クラークの体型についてテレビ局トップが問題発言

 オーストラリアの有料テレビ局であり、『ゲーム・オブ・スローンズ』を放送していたFoxtelのCEOであるパトリック・デラニー氏の発言が問題となっている。それが飛び出したのは、『ゲーム・オブ・スローンズ』の前日譚である新ドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のプレミアスクリーニングでのこと。

 待望の新作のプレミアで、シドニーの会場に集まったファンがワクワクしているなか、上映前のスピーチでデラニー氏は、自分は『ゲーム・オブ・スローンズ』を見始めたのが遅かったと明かし、こんなことを…。

 「“背が低い、ずんぐりした女の子が炎の中に歩いて行くドラマって?”という感じでしたね」

 彼が、「背が低い、ずんぐりした女の子」と言ったのは、ドラゴンの女王であるデナーリス・ターガリエンを演じたエミリア・クラークのこと。エミリアが本当にそのようなスタイルかどうかは別として、背が低いことや痩せていない体型をバカにする発言、1人の俳優の体型を笑いものにする発言が、テレビ局のCEOから飛び出したことは大問題。

画像: エミリア・クラークの体型についてテレビ局トップが問題発言

 しかし、会場にいた観客の反応には希望もあった。豪メディアCrikeyが、当時会場にいた人物に話を聞いたところ、「彼は観客が一緒に笑ってくれると思っていた感じがしますが、会場にいた人々は明らかにショックを受けていました」とのこと。

 こういった出来事が起こった時に、人をバカにする発言だけでなく、周囲がそれを受け入れて一緒に笑うことは問題。日本でも吉野家の常務による「生娘をシャブ漬け戦略」レベルの深刻な発言であっても、会場で笑いが起きたと伝えられている。

 また、別のプレミア参加者は、「ここにいた。マイクを通してそんなことを言う人がいるなんて信じられなかったから、友人のほうを向いて確認したよ」とツイートしており、不快感をあらわに。

 CEOの発言は問題だが、会場にいた人々の反応からは希望も感じられる。FoxtelのスポークスパーソンはCEOの発言について、「『ゲーム・オブ・スローンズ』は2011年のテレビ番組としてはとても異色で、エミリア・クラークはほぼ無名から、ドラマや映画で最も有名で愛される俳優の1人になったということを伝えるのが目的でした。デラニー氏の代理として、もし彼の発言が誤解され、気分を害したのであれば、Foxtelグループは謝罪します」とコメント。CEOの非をきちんと認めているとは言えない謝罪文となっている。

(フロントロウ編集部)

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