更年期になると増える「ニキビ」や「顔のかゆみ」などの肌トラブル。なにが原因かわからず、とりあえず普段通りのスキンケアをするという人も多いのでは? そこで海外の皮膚科医が、更年期に起こりやすい肌トラブルの特徴と対処法を解説した。(フロントロウ編集部)

更年期の肌あれの原因は「女性ホルモン」

 閉経前後の各5年ほどを指す「更年期」の代表的な症状といえば、ホットフラッシュや頭痛、不眠、肩こり、だるさ、吐き気、イライラなどがあるけれど、意外と悩んでいる人が多いとされるのは、「ニキビ」「赤み」「顔のかゆみ」などの肌トラブル。

画像1: 更年期の肌あれの原因は「女性ホルモン」

 米ニューヨーク州マウントサイナイ医療センターの皮膚科臨床助教授であるジャネット・グラフ医師によると、これらの更年期の肌あれの最大の原因は「女性ホルモンの変化」。

 グラフ医師は「更年期になるとコラーゲンの産生が著しく低下します。コラーゲンの産生量が減ると、肌のハリや弾力性が急落し、皮膚が薄くなり乾燥しやすくなります」と米Allureで説明。肌が乾燥すると、肌のバリア機能の低下やターンオーバーの乱れが引き起こされ、結果としてニキビや吹き出物などの肌あれが起きやすいそう。

画像2: 更年期の肌あれの原因は「女性ホルモン」

 また、 米イリノイ州ウィローブルックの皮膚科医であるジェシー・チュン医師は「(更年期の影響で)エストロゲンの分泌量が低下すると、テストステロンが相対的に増加し、肌が脂っぽくなるため、毛穴が詰まりやすくなります」と米Byrdieでコメント。こういった過剰な皮脂分泌も肌あれの原因のひとつだとチュン医師は言う。

更年期の肌あれを予防する方法

 米メリーランド州フルトンにあるクリニックEternal Dermatologyの創設者で、皮膚科専門医のアイフェ・J・ロドニー医師によると、更年期による肌あれを改善する一番の方法は、皮膚科医に診てもらい、ホルモンによるニキビ治療の処方薬をもらうこと。

画像1: 更年期の肌あれを予防する方法

 というのも、ホルモンバランスの乱れによって起きるニキビや吹き出物などの肌あれは、複合的な要因で引き起こされてることが多いため、市販薬では治りきらない可能性があるから。そのため、一度、皮膚科医に見てもらうのが美肌への近道だという。

 毎日のスキンケア面においては、とくに「クレンジング」に気をつけるのがポイント。不要な角質を落としながら、肌のうるおいをキープしてくれるグリコール酸、乳酸、サリチル酸などが含まれているクレンジング料を選ぶのが良いそう。

画像2: 更年期の肌あれを予防する方法

 ほかにも、エイジングケア効果が期待できる美容成分「レチノイド」を含むスキンケア製品を取り入れるのもアリ。マウントサイナイ医療センターの皮膚科専門医であるマリア・ペレド医師は「レチノイドは、肌のターンオーバーを促し、古い角質が毛穴につまらないように除去する働きがある」と米Selfで説明。

 レチノイドにはコラーゲンの産生を促す働きもあるため、肌のうるおいを維持しながら、ハリや弾力をキープしてくれるところもおすすめポイントだとつけ加えた。

 更年期に起こりやすいニキビや吹き出物、赤み、顔のかゆみなどの肌トラブル。年齢を重ねるにつれて適切なニキビのケア方法も変わってくるので、更年期の肌あれが改善されないという人は、ぜひ専門家の意見を参考にしてみては。(フロントロウ編集部)

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