『トップガン マーヴェリック』でトム・クルーズ演じるマーヴェリックは死んでいるのでは?という仮説がファンの間で存在する。ジョセフ・コシンスキー監督が反応。(フロントロウ編集部)

『トップガン』マーヴェリックは死んでいる説

 1986年に公開された『トップガン』の36年ぶりの続編として大ヒットを収めた『トップガン マーヴェリック』は、新旧のキャストが青春映画としての流れを汲みながらも、年を重ねた主演トム・クルーズの演技が光る作品として、「興奮と感情があり、ここ数年でトム・クルーズの最高の役/パフォーマンス」「刺激的で栄光の果て的な緊張感を持つ完全なる大ヒット作」といった高い評価を受けている。

 ポジティブな雰囲気が溢れる本作だが、じつはファンの間ではかなり暗い仮説も存在する。物語の前半では、マーヴェリックが謎の極超音速機であるダークスターに乗って、マッハ10に挑戦するというシーンがあるが、ある考察では、ここでマーヴェリックは命を落としており、映画の残りの物語はマーヴェリックの夢だと主張する! 

 マーヴェリックが前作でグースの死を経験していることや、本作ではアイスマンとの再会シーンがあることを考えると、この仮説はかなりダークであり、切ないものだと言える。しかし、ジョセフ・コシンスキー監督はこのアイディアが好きだそう。米THRのインタビューで、仮説について何か言いたいかと聞かれた監督は、こんな思いを語った。

画像: 1番右に立っているのがジョセフ・コシンスキー監督。

1番右に立っているのがジョセフ・コシンスキー監督。

 「(笑)。いいえ。映画は様々な方向に解釈されるものですし、観客が(意図されたものとは)異なる意味を見つけるのが好きです。なのでその仮説を聞くのは楽しいですし、この作品には神秘的な要素があって、それがそういった解釈に繋がっていると思います。マーヴェリックはどのような人物なのか、何を表現しているのか、そして彼が人生の異なる段階で経験を積んでいるという事実などに基づいてね。なので、その仮説が好きです。あなたがどう世界を見て、どのような経験を持っているかに基づいて、映画は独自の解釈をされるものです。なので、そこに水を差しはしませんよ。本当にかっこよく、この物語を解釈していると思います」

 独自の解釈には興味のない映画ファンや制作陣もいるが、好きな映画ファンや制作陣もいる。コシンスキー監督は後者のよう。

 マーヴェリックは命を落としていたとまではいかなくとも、このシーンは夢なのでは?このシーンは願望なのでは?といった解釈をすることは可能。『トップガン マーヴェリック』は何度も見たくなるほど面白い作品。時には仮説を立てて、見てみるのも楽しいかもしれない。

(フロントロウ編集部)

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