米カリフォルニア州アナハイムで開催された“究極のディズニーファンイベント”D23 Expo 2022には世界有数のスターたちが登壇したが、3日間にわたって開催された豪華絢爛な新作ショーケースは、ディズニーがいかにスターたちを集結させる力を持っているかを示しただけではなかった。それぞれの作品にキャスティングされた多様な俳優たちから、手話で拍手する光景が会場に広がった『エコー』の発表に至るまで、一連のショーケースが示していたのは、ディズニーがエンターテイメントを通じていかに社会や文化に影響を与えているかということ。現地取材したエディターが厳選した、セレブたちが最高に輝いていた11の瞬間をピックアップ。(フロントロウ編集部)

1. オーディエンスが総立ちで目に焼き付けたハリソン・フォード

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 3日間にわたる新作発表のショーケースを通して、これでもかというほど大物俳優たちが新作のプレゼンテーションのために登壇してきたが、少なくともメディア席から見える範囲で会場中が一斉に立ち上がったのは、来たる『インディ・ジョーンズ』新作の発表のためにハリソン・フォードが登場した時。

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 フィービー・ウォーラー=ブリッジに続いて、今年で80歳を迎えたハリソンがサプライズで登壇すると、オーディエンスたちは大歓声と共に一斉に立ち上がって、写真撮影をスタート。『インディ・ジョーンズ』シリーズの通算5作目となる本作をもって、「これで終わり!」とインディ・ジョーンズ役からの引退宣言をしたレジェンドの姿を、誰もがその目に焼き付けようとしていた。

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2. パンツスーツ姿が最高だったブリー・ラーソンのシスターフッド

画像1: 2. パンツスーツ姿が最高だったブリー・ラーソンのシスターフッド

 多くの注目作品のトレイラー映像などが会場限定で解禁されるなどしたマーベルのショーケースのなかで、とりわけ圧倒的なオーラをまとっていたのが、パンツスーツでピシッと決めて登場した『ザ・マーベルズ(原題)』のキャプテン・マーベルことブリー・ラーソンだった。

画像2: 2. パンツスーツ姿が最高だったブリー・ラーソンのシスターフッド

 『ザ・マーベルズ』のショーケースでは、自身が演じるキャプテン・マーベルに憧れるミズ・マーベルを演じるイマン・ヴェラーニの肩を抱いて退場するなど、シスターフッドを見せていたブリーは、製作総指揮を手がけるディズニープラスのドキュメンタリー・シリーズ『グローイング・アップ 大人への旅』のショーケースの時にも、第1話の主人公であるヴァネッサ・アリーを紹介し、称えるために共にステージへ。キャプテン・マーベルらしく、後進の女性たちをサポートしていた姿がカッコ良かった。

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3. アリエルでしかなかった『リトル・マーメイド』ハリー・ベイリー

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 2023年5月26日に全米公開を予定している実写版『リトル・マーメイド』より、ついにハリー・ベイリー演じる“新アリエル”が歌う「パート・オブ・ユア・ワールド」の歌唱映像が初解禁された。会場では同曲の歌唱映像の全編が公開されたが、その歌唱力はまさに圧巻。すっかり歌詞に入り切ったその高い演技力も含めて、ハリーはまさに“アリエル”だった。

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 そして、歌唱映像が流れた後でハリー本人がサプライズで会場に登場。黒人である彼女が演じるアリエルには反発の声がずっと寄せられてきたが、D23 Expoの会場は大歓声と拍手でハリーを出迎えた。その光景は、ハリーが演じるアリエルを全面的に肯定し、彼女が黒人のレプリゼンテーションを高めることを祝福しているようだった。

画像: 3. アリエルでしかなかった『リトル・マーメイド』ハリー・ベイリー

4. ガル・ガドットの隣でずっと笑顔だった“新白雪姫”レイチェル・ゼグラー

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 今年のD23 Expoでお披露目されたプリンセスはハリーのアリエルだけではない。『ウエスト・サイド・ストーリー』で主演デビューを果たしたことでも大きな注目を集めたレイチェル・ゼグラーも、“新白雪姫”としてオーディエンスの前に初登場!

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 ラテン系であるレイチェルが2024年に全米公開を予定している『白雪姫(原題)』の主役に抜擢された際には、こちらもハリーのアリエルと同様、人種を理由にキャスティングを疑問視する声が寄せられたが、この日、レイチェルが邪悪な女王を演じるガル・ガドットと共に登場すると会場からは大歓声が! “私がいるから大丈夫だよ”と言わんばかりに、新たな白雪姫を見守るように立っていたガルの横でずっと楽しそうに満面の笑みを浮かべていたレイチェルは、最高にディズニー・プリンセスだった。

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5. イジられまくりだった「最もセクシーな男性」ポール・ラッド

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 D23 Expoに登壇した華やかなセレブたちの中でも、最もセクシーだったのはMCUフェーズ5の始まりを告げる『アントマン&ワスプ:クアントゥマニア(原題)』のショーケースに登壇した、アントマン/スコット・ラング役のポール・ラッドだろう。

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 米Peopleが毎年選出している「最もセクシーな男性」の2021年版に選ばれたポールはこの日、共に登壇したワスプ役エヴァンジェリン・リリーや、征服者カーン役のジョナサン・メジャースからはもちろんのこと、マーベルのケヴィン・ファイギ社長からも「最もセクシーな男性」の称号をイジられまくり。当の本人もその称号は「マイケル・B・ジョーダンのほうが相応しいよね」と自虐して会場を笑わせるなど、愛されキャラっぷりを発揮していた。

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6. スクリーンに顔が映っただけで会場が沸いたジュード・ロウ

画像1: 6. スクリーンに顔が映っただけで会場が沸いたジュード・ロウ

 マーベルの新作『サンダーボルト(原題)』の発表にリモートで出演したフローレンス・ピューや、カリフォルニア・アドベンチャーにあるアベンジャーズ・キャンパスの発表に同じくリモートで出演したマーク・ラファロなど、D23 Expo 2022ではリモートという形でスクリーンに登場したセレブも多かったが、ルーカス・フィルムの新作ドラマ『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー(原題)』で演じるキャラクターのファーストルックがバックスクリーンに映し出されただけで会場を沸かせたのが、ジュード・ロウだった。

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 その後、ジュードが会場にも姿を表すと、もちろんオーディエンスは大盛り上がり。ジュードは翌日に行なわれたディズニープラスの新作映画『ピーター・パン&ウェンディ(原題)』のショーケースでも、フック船長を演じることを発表して会場を盛り上げ、現代の映画/ドラマ業界において彼がいかにアイコニックな存在であるかを示した。

画像2: 6. スクリーンに顔が映っただけで会場が沸いたジュード・ロウ

7. 親友ボブ・サゲットを追悼したジョン・ステイモス

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 主演を務めるディズニープラスのオリジナルドラマ『ビッグショット!』シーズン2を発表するために登壇したジョン・ステイモスは、今年1月に亡くなった、ドラマ『フルハウス』で共演した大親友ボブ・サゲットをステージで追悼した。

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 ジョンはボブとの思い出の写真をスクリーンに表示して、彼との最後の思い出をシェア。最後に一緒に過ごした場所はディズニーランドだったとして、「ボブと過ごす日はいつだって僕のお気に入りの日でしたが、ディズニーランドへ一緒に行った日は特にそうでした。このような場所で皆さんとこの思い出をシェアすることができ、また一つお気に入りの思い出が増えました」と振り返った。

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8. 「ゲイの少年時代」を振り返ったジョナサン・グロフ

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 D23 Expoのオープニング・セレモニーの一環として行なわれたディズニー・レジェンド・アワードで、『アナと雪の女王』シリーズのクリスティン・ベル(アナ役)、イディナ・メンゼル(エルサ役)、ジョナサン・グロフ(クリストフ役)、ジョシュ・ギャッド(オラフ役)の4人がレジェンド・アワードを受賞。

 ゲイであることを公表しているジョナサンは、「80年代末から90年代初頭に幼少期を過ごしたゲイ少年として、ディズニー作品のVHSテープは、自分にとって現実逃避や自己表現をするための最初のきっかけでした」と自身の幼少期を振り返った上で、主題歌「レット・イット・ゴー~ありのままで~」に象徴されるような『アナと雪の女王』シリーズの“ありのまま”というメッセージに触れて、「幼い男の子たちがアナやエルサの格好をできる空間を創り出してくださり、ありがとうございます」と感謝を伝えた。

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9. 『ディセンダント4』出演で涙をこらえきれなかったダラ・レネー

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 ディズニー・チャンネルのファンを最も歓喜させたニュースの1つが、シリーズ待望の新作となる『ディセンダント4(原題)』の発表! アースラの娘ウーマを演じたチャイナ・アン・マクレーンと共に、新作でハートの女王の娘レッドを演じる『レイブンのウチはチョー大変!』のカイリー・キャントラルと、シンデレラの娘クロエを演じる『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル(以下、HSMTMTS)』のダラ・レネーが登壇したのだが、ダラの目には涙が。彼女にとってもそれだけ感慨深い作品であったよう。

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 ちなみに、ダラはこの日、ジョシュア・バセットやマット・コーネット、ソフィア・ワイリーら『HSMTMTS』のキャストたちと共にオープニングパフォーマンスにも出演。最新シーズンのテーマである『アナと雪の女王』ミュージカルより「とびら開けて」と、シリーズのアンセム「ハイスクール・ミュージカル」を披露して、会場を大いに盛り上げた。

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10. 会場中が手話で祝福した『エコー』アラクア・コックス

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 ヴィンセント・ドノフリオ演じるキングピンの復活も観客を歓喜させたMCUの新作ドラマ『エコー(原題)』の発表には、そのヴィンセントや、主人公エコー/マヤ・ロペス役のアラクア・コックスらが集結。

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 自身もろう者であるアラクアは、ろう者のヒーローであるエコーを演じられることについて、「沈黙の中で幼少期を過ごし、自分と同じ出自を持つスーパーヒーローたちを見たいと願ってきた私たち全員にとって大切なことです」とスピーチ。発表の最後には、マーベルのケヴィン・ファイギ社長の先導で、会場に集まった全員で一緒に手話で拍手。ディズニー・コンテンツがレプリゼンテーションを高めていることを実感した瞬間の1つだった。

11. レジェンドとなったチャドウィック・ボーズマン

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 2020年に亡くなった『ブラックパンサー』チャドウィック・ボーズマンが、ディズニー・レジェンド・アワードでレジェンドの仲間入り。チャドウィックの代わりに登壇した兄弟のデリック・ボーズマンはステージで、「私の兄弟を称えてくださってありがとうございます。私はこう伝えたいです。『チャド、僕たちはこれからもずっと君を愛しているよ。母も父も、ずっと君を愛してる』と。私にとっては母や父もレジェンドです。キングを誕生させられるのは、キングとクイーンなのですから」とスピーチした。

 そして、マーベルのショーケースで『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』が発表された際にも、監督のライアン・クーグラーが冒頭でチャドウィックを追悼してから発表をスタート。ブラックパンサー/ティ・チャラとしてMCU初の黒人ヒーローを演じたレジェンドにトリビュートを捧げた。

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(フロントロウ編集部)

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