パズルを持参で来日! 「全部できた」サードアルバムについてもチラっと教えてくれた
―3年ぶりの来日公演ですね! 日本に来るにあたり何を楽しみにしていましたか?
アン・マリー:3年は長かった! とにかく色々見て回って、買い物したいと思っています。もう原宿には行きましたし、今夜はカラオケに行く予定です。いつもは仕事が終わったら移動しなくてはいけなかったけど、今回は東京で3日過ごせるからとても嬉しいです。
―この3年で世界中の人々のライフスタイルが変わりましたが、コロナ禍を経て、人生観やライフスタイルに変化はありましたか?
アン・マリー:私の場合は、自分が何者であるかを理解するために、あの停止が必要だったと感じています。これは多くの人に共通することかと思いますが、これまでの人生はものすごいスピードで進むばかりでした。でもこの3年は、セラピーをはじめて、いろいろなことを見つめ直す時間が十分に与えられたのです。最悪な出来事だったのでそう言うのは変な感じがしますが、あの経験がなければ今の私は別の人間だったと思っています。
―今のアン・マリーさんは、前よりハッピーと言うことですね?
アン・マリー:前よりずっと幸せ! シンプルなことに気づけたのです。自分は何が好きで何が嫌いか、自分が許せる範囲はどこまでかとか、今まではっきり分かっていなかった自分のことを知ったのです。セラピーのおかげというところもありますが、今の私は前より幸せだし、前より自分に自信を持てています。
―今、音楽以外でハマっていることは何ですか?
アン・マリー:レゴとジグソーパズル! ジグソーパズルは日本にも持ってきていますよ。レゴはさすがに持ってきていないけど(笑)。ほかには、野菜を育てたり、料理をしたり、今まで時間がなくてできなかったことを始めました。色々な言語も学ぼうとしていたのですが、集中力が足りなくて…。今夜は日本語を学べるよう頑張っています!
―新曲「サイコ」について教えてください。歌詞の内容に共感するという声をSNSでよく見かけます。
アン・マリー:別れの歌を書いて、みんなが「その気持ちわかる~」と共感してくれるたびに、嬉しく思うと同時に「えー(泣)」と思います(笑)。私はみなさんと同じように(恋愛や友情などの)経験をしていて、悲しんだり、怒ったりして生きています。そしてその正直な経験を曲にしているのです。それはみんなも経験している感情だから、共感してもらえるのではないでしょうか?
制作面では、最近はライティング・キャンプという合宿を頻繁にやっていました。通常は、スタジオに入って(曲を)1日で書き上げます。1日というタイムリミットがあるのでプレッシャーは強いですね。対してライティング・キャンプでは、1週間どこかに滞在して、お気に入りのプロデューサーやライターたちと一緒に寝泊まりして、朝早くから夜遅くまで制作するんです。「サイコ」はそのように作られたのです。サード・アルバムも全部できていますよ。
「いつも曲を作っている時点でミュージックビデオが頭に浮かんでいるんです。『サイコ』のビデオは1日で撮影したのですが、ウェイトレスの私が探偵のように彼氏の素行を暴く楽しい内容です」とアン・マリー。
―サード・アルバムはどのような作品になりそうですか?
アン・マリー:ファースト・アルバムとセカンド・アルバムを混ぜ合わせたような感じです。ファースト・アルバム『スピーク・ユア・マインド』は怒りに満ちた曲もあったし、自分は何者なのかを学んだ作品でした。セカンド・アルバム『セラピー』は文字通りセラピー的な作品で、自分を愛することを学んでいるようでした。サード・アルバムは、まだ怒りはあるけど、よりハッピーになったから、この2つを混ぜ合わせたようなアルバムだと思っています。
怒りと癒しが両方聴ける、まさに“アン・マリーらしい”アルバムになりそうな予感。そんなアン・マリーの新曲「サイコ」は最新のUKチャートで1位を獲得。”1位になったらお尻にタトゥーを入れる”という公約がどうなるのかも気になるところ。
アン・マリー
「Psycho / サイコ」
配信中
(フロントロウ編集部)