筋トレでお腹を割るには、腹筋と呼ばれるシットアップとプランクのどっちが適切? 気になるその疑問について専門家に聞いてみた。(フロントロウ編集部)

腹筋を割るために実践したい動き

 お腹に効くエクササイズと聞いて思い浮かぶのが、通称“腹筋”と呼ばれるシットアップとプランク。どちらもお腹周りを鍛える動きというイメージだけれど、バキバキに割れた腹筋を目指すならどっちを取り入れればいいのか気になったことはない?

画像: 腹筋を割るために実践したい動き

 そんな疑問について専門家に質問。教えてくれるのは、スポーツ整形外科としてトップアスリートから高齢者までのリハビリやトレーニングを提供する「医療法人藍整会 なか整形外科」で理事長を務める樋口直彦医師。シットアップとプランクのどちらが腹筋を割る近道になるのか、樋口医師の解説をご紹介。

腹筋を割りたいならシットアップがベター

 樋口医師によると割れたお腹を目指すためには、シットアップのほうが適切だという。なぜなら、お腹を割るためにはアウターマッスルを鍛える必要があるから。

画像: 腹筋を割りたいならシットアップがベター

 樋口医師は、「腹筋を割るためにはアウターマッスルである腹直筋を鍛える必要があり、腹直筋を鍛えるには、動的エクササイズであるシットアップが有効です」と説明。シットアップでしっかり負荷を与えて腹直筋に筋肥大が起こることで、割れたお腹に近づくのだという。

 一方のプランクは、腹横筋、腹斜筋、多裂筋などのインナーマッスルを鍛えるために有効なエクササイズ。そのため、こと「腹筋を割る」という目的を達成するためにはシットアップのほうが優れているという。

全身のバランスを整えるならプランクが優秀

 お腹を割ることだけを考えるとシットアップが有効だけれど、プランクもたくさんのメリットがある動き。

画像: 全身のバランスを整えるならプランクが優秀

 樋口医師は、「一般的なプランクとして知られるフロントプランクは、シットアップのように腹直筋を鍛えるといった一つの筋肉を狙ったトレーニングではなく、腹筋、背筋、殿筋と身体の全てを効率よく鍛え、身体のバランスを整えるエクササイズと言えます」と説明。一つの筋肉だけをピンポイントで鍛えるのではなく、全体的にバランスよく鍛えることができるという。

 また効率よくお腹を割るためには、プランクとシットアップをダブルで取り入れるのがベストだと補足。まずプランクでインナーマッスルを鍛えてバランスを整え、次にシットアップで腹直筋を鍛えることでより効果が得られやすくなると明かした。

教えてくれたのは…樋口 直彦医師
スポーツ整形外科としてトップアスリートから高齢者までのリハビリやトレーニングを提供する「医療法人藍整会 なか整形外科」の理事長。
バレーボールVリーグのサントリーサンバーズのチームドクターも務める。
「医療法人藍整会 なか整形外科」公式サイト:nakaseikei.com

(フロントロウ編集部)

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