KISSが11月30日に最後の来日公演を開催。最初から最後までスゴすぎたKISSの最後の来日公演の様子をお届け。(フロントロウ編集部)

KISSのライブが凄かった

 アメリカの人気ロックバンドのKISSは最後のツアーとして、2019年1月31日にカナダのバンクーバーで行なわれた公演を皮切りに、エンド・オブ・ザ・ロード・ワールドツアー(End Of The Road World Tour)と題した最後のワールドツアーを行なったものの、その後新型コロナウイルスの感染拡大により延期に。そのため、最後のツアーは途中から仕切り直しとなり、日本では11月30日に東京ドームで1夜限りのライブを開催。

 KISSの最後の来日公演を見ようと、会場には多くのファンが来場。老若男女問わず訪れていた会場には、KISSのメンバーと同じメイクをしている人も少なくなかった。

 ラストライブということもあり、セットはかなり豪華。スクリーンの横に、メンバーの人形がドーンと置かれており、それだけでも圧倒されてしまうほど。

 会場にはエアロスミスの楽曲などが流れており、19時6分過ぎに暗転すると2019年の時と同じく会場にはレッド・ツェッペリンの名曲「Rock And Roll」が大音量で響き渡った。そこからメンバーたちが楽屋からステージへ移動する映像が流れ、「You wanted the best. You got the best. The hottest band in the World. KISS!」というお馴染みのフレーズで幕開け。

画像1: Photo:Masanori Doi

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 天井からメンバーたちが炎や爆破音と共にステージに降臨すると、「Detroit Rock City」や「Shout It Out Loud」と最初からエンジン全開。とくにジーンやトミーは炎があがるステージでも長袖の衣装を着用していたため、汗だくで演奏。ジーンが途中汗をタオルで拭くシーンが見られたが、メイクは一切崩れないのはさすが。

画像2: Photo:Masanori Doi

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 「こんにちは東京、今夜ここに来られて本当に嬉しいです。僕たちは東京で26回も演奏してきたんです」とポールが語ると、ファーストアルバムから「Deuce」をパフォーマンス。ここではバックスクリーンに過去の映像が流され、ステージ上にいるメンバーとリンクするシーンもあり、昔からのファンは心をグッと掴まれたポイントなのでは。

画像3: Photo:Masanori Doi

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 その他にも「Say Yeah」や「IWas Made For Lovin' You」「Cold Gin」などの楽曲をパフォーマンスして、平均年齢67歳とは思えないコンサートを見せた。

画像4: Photo:Masanori Doi

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火吹き、吐血、空飛びなんでもあり

 日本ラストの公演ということもあり、メンバーたちはテンションが高く、なかでもジーンはお馴染みの舌を動かすパフォーマンスを何度も行なった以外に、なんとマイクをパクリと丸々口に入れてしまうシーンも。

 そして今回の来日公演でも、KISSのコンサートの名物と言っても過言ではない、ジーンの火吹きパフォーマンスや吐血パフォーマンスも見られた。口の中に血糊を含んでいたジーンが、頭を揺らしながら血を吐くシーンはまさに“悪魔”が舞い降りていた。

画像5: Photo:Masanori Doi

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 ほかにも、客席中央に設置された簡易ステージへ行くために命綱なしで客席の頭上を飛んでいく演出もありどの席の人でも楽しめるように配慮されており、後ろの席の人まで気遣いを忘れないのは、さすがこれまで百戦錬磨のパフォーマンスで多くの人を魅了してきたKISS。

画像6: Photo:Masanori Doi

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最後は本人たちが見えなくなるほどの紙吹雪でお別れ

 アンコールは、この日唯一のバラード曲「Beth」でスタート。ピアノを弾きながら歌うエリックのハスキーな声はとてもセクシーで、この楽曲にぴったり。そしてメンバーが再びステージに登場すると、「みんなと写真を撮りたいから手を挙げてください」と写真撮影が始まり、ポールは「僕たちがどれほど君たちを愛しているか伝えたい」と語ると、「みなさんに頭を下げたい」とメンバーが手を繋いで日本のファンに敬意を示すようにお辞儀をした。

 そこから大きな風船が飛び、紙吹雪が舞うなか「Do You Love Me」と「Rock and Roll All Nite」と続き、「僕たちは君たちを愛してる」とのポールの言葉で最後の来日公演が幕を閉じた。

 最年長のジーンは73歳とグループ的にもかなり高年齢だが、そんなことを微塵も感じさせなかったKISS。炎アリ、爆破アリ、ギター破壊アリ、吐血や火吹きアリ、空飛びアリと、これぞロックンロールなエンターテインメントというステージを最後に日本のファンに見せてくれた。今回は「正真正銘」最後の日本公演と謳っていたが、これが本当に最後の公演となるのだろうか。(フロントロウ編集部)

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