正月太りを事前に防ぐコツ
お正月が過ぎるとよく耳にする言葉がお正月太り。お正月に食べ過ぎた後のダイエット法などが話題になることが多いけれど、じつは事前に先回りして対策しておくという方法もある。
先回りして対策しておけば、せっかくのお正月に我慢しすぎずに食事を楽しむことができる。どんなことを意識したらいいのか、大阪・梅田にある医療ダイエットクリニック「LIGHT CLINIC」で副院長を務める吹田春佳医師に教えてもらった。
お正月の前に代謝を上げておく
太りにくい身体づくりで大切なのが代謝を上げること。じつは人間の身体は、気温が下がる冬に基礎代謝がアップする。そんな基礎代謝をキープしながら、できるだけ上げておくことが大事だという。
その方法として吹田医師は、「代謝を上げるには、外気温とうまく付き合うようにしましょう」とアドバイスし、ウォームビズでも提唱されているようにできるだけ室温20℃以下で過ごすよう勧めた。その理由は、体が自分で熱を産生できる状況になるため。逆に、過度な暖房の温度設定やこたつに入って動かないなどをすると、体が自分で熱を産生しなくなり、代謝が下がる要因となるためNGだという。
それでもどうしても身体が冷えてしまうという場合には、カイロなどを使って腰やお腹周りを重点的に温めるのがベスト。お風呂の際もシャワーだけでなく、しっかり入浴することが大事だという。
運動は筋トレがオススメ
食べ過ぎる機会が多い年末年始に備えておくためのオススメの運動として吹田医師が勧めたのが筋トレ。筋トレを取り入れることで基礎代謝が高まり、効率的に太りにくい身体に近づけられるという。
イチオシのメニューについて吹田医師は、「お尻から太ももにかけての筋肉が一番大きく、基礎代謝に占める割合も大きいので、スクワットやランジなどのトレーニングがオススメです」と明かした。週2~3回の頻度で、自重のみの場合は15~20回を2~3セット行ない、慣れたら負荷や回数を増やしていくといいそう。
ちなみに筋トレを実践する場合には、筋肉をつけるためにたんぱく質をしっかり摂ることも大事なポイントだという。
体を温めてくれる食材を積極的に取り入れる
早めの正月太り対策を取り入れるなら、日々の食事習慣も重要。体を温めてくれる作用がある食材を積極的に摂取することが大事だそう。
吹田医師は、「生姜やニンニク、根菜などの冬野菜は体を温めてくれる作用があるので、食事に積極的に取り入れましょう」とアドバイス。また、白湯などの温かい飲み物で胃腸を温めて水分摂取をしっかり行なうことで、内臓の動きが活発になり、血行も良くなり一石二鳥だと明かした。
良質な睡眠も太りにくくするカギ
太りにくい身体を目指すなら、じつは切っても切れないのが睡眠。吹田医師は、「睡眠もダイエットには重要な要素です。年末年始にはイベントが盛り上がって夜更かししてしまう日もあるかもしれませんが、その場合はイベント前に睡眠時間をしっかり確保することが大切です」と説明。続けて睡眠時間だけでなく睡眠の質も重要だという。
吹田医師が勧める、睡眠の質を高めるための心がけは以下の6つ。
【睡眠の質を高めるための心がけ】
・寝る前のカフェインやアルコールの摂取を控える
・寝る前に携帯を見るのをやめる
・入浴は睡眠の2~3時間前にする
・食事は睡眠の3時間前までに済ます
・朝はヨーグルトやチーズ、牛乳などのメラトニンを含む食材を摂取
・朝日を浴びて体内時計をリセットする
自律神経を整えるストレッチもオススメ
自律神経を整えることも、太りにくい身体づくりにつながる要素。その理由について吹田医師は、「自律神経の乱れは低体温の原因となり、基礎代謝の低下に繋がってしまいます」と説明し、自律神経を整えてくれる作用を持つストレッチを取り入れることをオススメ。
朝起きてから朝日を浴びながらストレッチやヨガなどを実践することで、1日の代謝の向上が期待できるそう。
正月太り対策のためだけでなくヘルシーな身体に近づけられるので、できることから始めてみては。
教えてくれたのは…吹田春佳医師
大阪・梅田にある医療ダイエット専門クリニック「LIGHT CLINIC」にて副院長を務める。肥満遺伝子や体組成分析に基づく食事指導、食事制限、運動サポート、脂肪細胞破壊の施術を組み合わせて総合的なダイエット指導を行なっている。
「LIGHT CLINIC」公式サイト:https://light-clinic.co.jp/
(フロントロウ編集部)