Critics Choice Awards(放送映画批評家協会賞)で最優秀女優賞を受賞したケイト・ブランシェットが、受賞スピーチで語ったことが興味深い。(フロントロウ編集部)

最優秀賞を受賞したケイト・ブランシェットが意見

 ケイト・ブランシェットが、闇を抱える指揮者を演じた映画『TAR/ター』が高い評価を得ており、ケイトはCritics Choice Awards(放送映画批評家協会賞)で最優秀女優賞を受賞。しかし彼女は、最優秀賞というのはなくても良いものだと感じているよう。

 受賞スピーチで、「最優秀女優賞」という枠組みは極めて一方的なものだと話し始めたケイトは、こんな思いをスピーチで語った。

 「このすべての在り方を変えられたら、どれだけ嬉しいでしょうか。これは、誰かがここに立つという家父長制のピラミッドのようなものです。ただ、コンサートやセリフのなかで、多くの女性によるパフォーマンスがあったと言ったらどうでしょう?
 そしてテレビで競争を放送するのも止めましょう。これだけ話させていただきたいのですが、テレビや映画、広告、タンポンの広告などなんでも、それに出ているすべての女性は素晴らしい仕事をしていて、私にインスピレーションを与え続けてくれています。なので、ありがとうございます。私はこれ(受賞)を、あなたたち全員と共有します」

画像: 最優秀賞を受賞したケイト・ブランシェットが意見

 もちろんケイトも、本気でアワードや最優秀賞というものを無くそうと呼びかけているわけではない。しかし、誰が最も優れているかなんて人によって評価は変わるうえ、誰かを最優秀だとすることは、誰かを劣っていると評価することでもある。そして競争をテレビで放送することによって、子どもから老人まで、多くの視聴者が無意識にでもその価値観に影響される。

 すでに存在する物事に偏った価値観の影響があることは多く、ケイトは、順位づけというものには家父長制の影響があると感じているよう。彼女の意見に100%同意しなくとも、興味深い意見について考えを広げてみると、なにか発見があるかもしれない。

(フロントロウ編集部)

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