折り畳み式の「ガラケー」がトレンドに!?海外のZ世代たちが夢中になるワケ


パカパカと折り畳める懐かしの携帯電話「ガラケー」が、海外のZ世代の間でまさかのトレンド入り。物心がついた頃からスマホがあったZ世代がなぜガラケーにハマるのか、その理由に迫る。(フロントロウ編集部)
海外のZ世代の間でガラケーが流行
ここ最近国内外のZ世代の間で広がっているムーブメントのひとつが、あえて懐かしいアイテムを使うこと。インスタントカメラやウォークマン、有線イヤホンなど、1990年代から2000年代頃に人気を集めたアイテムを取り入れるのがひとつのトレンドに。

日本ではそれに加えて「たまごっち」や盛れないプリクラなどもブームが再来していて、「平成レトロ」という言葉まで誕生。
そんななか新たに海外でトレンドアイテムとして浮上しているのが、折り畳みタイプの携帯電話、通称ガラケー(フィーチャー・フォン)。海外では「フリップフォン(Flip phones)」と呼ばれることが多いこのアイテムが、Z世代の間でまさかのブームになっている。

米Business insiderによると、折り畳みタイプのガラケーは1989年に世界で初めて誕生。1990年代後半から2000年代頃にかけて全盛期を迎え、2007年にiPhoneが誕生したのをきっかけに徐々にスマホが主流に。

Z世代が生まれた時期とガラケーの全盛期はほぼ同じくらいなので、親しみがないことがほとんど。それでもZ世代に刺さっているのはなぜなのか、詳しくご紹介。
セレブやインフルエンサーがブームの火付け役
ガラケーのブームに火をつけたのは、トレンドセッターであるセレブやインフルエンサーたち。

シンガーや俳優として活躍するダヴ・キャメロンは、昨年の11月にラジオ番組『Zach Sang Show』にて、「パカパカと折り畳みできる、まるで“マトリックス”みたいな90年代のフリップフォンを使い始めました。新しい電話番号まで取得したんです」と話し、私生活でガラケーをリアルに使っていることを明らかに。
またシンガーのカミラ・カベロも、最近インスタグラムの投稿でガラケーを手にした写真を公開。キャプションには「フリップフォン革命チームの一員」という言葉が添えられた。

©️camila_cabello/Instagram
TikTokでもガラケーがトレンド入りしていて、Z世代たちがガラケーを使う様子を動画で公開。「#flipphone」のハッシュタグがついた動画の再生数はなんと5.8億回を超えている。
SNS疲れが原因?
これほどまでにガラケーが話題を呼んでいる理由のひとつが、SNS疲れやそれによるメンタルヘルスの問題。
いつでも誰かとつながれるSNSは、今や当たり前のツール。でも便利な一方で弊害も多く、他者からの関心を欲してしまったり評価に振り回されたりと心が疲弊することも。Journal of Adolescent Healthに掲載された2019年の研究をはじめ多くの研究でも、スマートフォンやSNSへの依存と、若者のうつ病や孤独感との関連性が明らかになっている。

一方でSNSやアプリがない時代に設計されたガラケーなら、SNSの発達による苦痛から解放してくれる。それだけでなく、ガラケーを使用することで今までどれだけの時間をスマホに費やしていたのかに気づかされたという声も多数。
しかも生まれながらにしてデジタルネイティブであるZ世代にとっては、ある意味ガラケーは未知のアイテム。知っているけれど使ったことがないガラケーが、新たな遊び道具として愛されているよう。
今後より大きなトレンドになるかも
海外で注目を集めるガラケーは、今後より大きなトレンドになることが予想されている。米CNN Businessは、依然としてiPhoneが主流ではあるものの、ガラケー市場は急速に成長していると指摘。

ほかにもさまざまなメディアがガラケーを購入する方法といった特集を掲載。Z世代を中心に、そのほかの世代にも浸透していく可能性も多いにあるそう。
海外のZ世代にガラケーがウケている理由。日本でも懐かしいアイテムがこぞってトレンド入りしているので、SNSから解放されるガラケーが話題を呼ぶ日が来るかもしれない。(フロントロウ編集部)















