ラゲッティの目はどうやって撮影されていたのか?
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』は、主演のジョニー・デップやキーラ・ナイトレイ、オーランド・ブルーム、ビル・ナイ、ステラン・スカルスガルドなどのアンサンブルキャストの素晴らしい化学反応によって、“海賊モノはヒットしない”というジンクスを見事に打ち崩し、2000年代の世界的大ヒットシリーズに。そんな本作で、憎めない愛されキャラの名脇役となったのがラゲッティとピンテルだ。
マッケンジー・クルックが演じたラゲッティは木の義眼であることが特徴。しかし、マッケンジーには両目がある。では彼は、どうやってラゲッティの外見になっていたのだろうか? 『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』の公式プレス情報で、その秘密が明かされている。
なんと彼は、コンタクトレンズを“2枚重ね”で入れていた!
しかもマッケンジーはそれ以前にコンタクトレンズをつけたことがなかったという。とはいえ彼は、「心地よいものではないです。しかし痛くはない。そしてそれはキャラクターを手助けします。だってあれ無しでは、私はただの海賊の1人になってしまいますから」とコメントしていた。
数年後にマッケンジーがぶっちゃけ、「あらゆる酷いこと」を経験
2作目公開の時点では、コンタクトレンズをつけるのは大変ではないとコメントしたマッケンジーだったが、それは気を使っていたのか、3作目ではより過酷になったのかのどちらかのよう。3作目の公開から6年が経った2013年に米Vultureのインタビューで、シリーズの撮影では目が傷めつけられたと語っている。
「『パイレーツ・オブ・カリビアン』において、制作陣はあらゆる酷いことを私の目にしましたよ。目を開き続け、瞬きしないことに慣れるように、巨大なコンタクトをつけなければいけなかったんです。『パイレーツ』において木の義眼のために私がつけたコンタクトレンズには穴がなかったので、それをつけると何も見えなかった。片方の目が見えなかったんです。距離感がつかめなくなるので、それは難しかったですね。物がどれくらい近いか、もしくはどれくらい遠いかが分からなかった。そして剣を使った戦いでは、危険だった!」
目を開き続けなければならないのも、サイズが大きいコンタクトレンズをつけなければならないのも、片目が見えないのも、すべて疲労を感じることであるのは確かだ。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のメイキング映像で、メイクアップスーパバイザーであるヴィ・ニールが語ったところによると、マッケンジーには何種類ものコンタクトレンズが用意されていたとのこと。
とはいえ、もちろんキャストの実際の目に害があるようなことは防がれていたようで、撮影現場にはコンタクトレンズの技術者が常駐していたという。ちなみに、本作ではじつは主演のジョニーもコンタクトレンズをつけている。その目的は目の印象を変えることではなく、サングラスのような効果のあるレンズが使用されたそう。
(フロントロウ編集部)