白髪のなぜ?を専門家に聞いてみた
年齢を重ねることで増えやすくなる白髪は、人によって生えやすい場所が違ったり、原因も違ったりとさまざま。最近では、急速な生活環境の変化から若い人も白髪が増えていることが話題になっている。
そんな白髪についての気になる疑問を、専門家に質問。今回解説してくれるのは、美容師で毛髪診断士の佐藤誠治さん。
東京・新橋の美容クリニック「ロナロナクリニック」と一体化した「メディカルヘアサロン ロナロナ」で日々患者さんの頭皮や髪の毛にまつわる悩みに寄り添い、お手入れや今後の改善方針をカウンセリングしている佐藤さんに、白髪のよくある疑問について聞いてみた。
疑問1:そもそも白髪はなぜ生えるの?
白髪は加齢やストレスで生えるものというイメージはなんとなくあるけれど、その具体的なメカニズムや原因はよく知らないもの。
白髪が生えるメカニズムについて佐藤さんは、「白髪はメラニン色素をつくる機能が低下、または機能しないことで発生します」と説明。色素をつくる機能が何らかの原因で低下したり停止したりすることで、髪が透明の状態で生えてくる。この毛が白く見えるため、白髪と呼ばれているのだという。
そして白髪が生える原因として考えられるのは、大きく分けて4つあるという。佐藤さんは、「白髪発生の要因として考えられるのは、加齢、遺伝的要因、精神的ストレス、食事があげられます」と話し、このどれかが原因で生えてくることが多いと明かした。
疑問2:同じ場所からばかり白髪が生えるのはなぜ?
白髪が生えると、そこからいつも同じ部分に白髪が生えてくることが多い。この理由は、一度白髪が生えた毛穴からは、基本的にその後も白髪が生えるようになっているから。
佐藤さんは、「一度白髪が生えた毛穴からは、残念ながら新しく生えてくる毛も白髪であるケースがほとんどです」とコメント。大病によるホルモン治療など、身体が極度のストレスを感じた場合などを除き、基本的には白髪が生えた毛穴からはその後も白髪が生えてくるそう。
メラニン色素をつくる機能が低下、または機能しないことで白髪が発生するため、色素がつくられなくなった毛穴から生えてくる毛には色がつかず、白髪として生えてくることになるのだという。
疑問3:1本の毛で部分的に白くなっている原因は?
まれに起こるのが、1本の毛で部分的に白くなっていること。その現象について佐藤さんは、「色素細胞であるメラノサイトが持つメラニン色素をつくる働きが不安定な状態になると起こります」と説明。
基本的にはこの場合、黒かった部分も徐々に白くなっていくケースがほとんど。とくに髪の根元付近が白く、毛先にかけての部分が黒い場合は、黒い箇所が徐々に薄茶に近づき、最終的には白くなっていくという。
また髪の根元と毛先が黒く、中間だけが白くなるケースもごくごくレアだけれど起こることがあるのだとか。この場合は一時的に強いストレスを感じたことなどが原因として考えられるそう。
毛髪診断士に聞いた、白髪の気になる疑問。白髪が気になるという人はぜひ覚えておいて。
教えてくれたのは…佐藤誠治さん
「スキンケア」「ヘアケア」「トータルビューティー」の3つを柱にトータルケアできる美容医療を提供する東京・新橋の美容クリニック「ロナロナクリニック」で役員を務め、クリニックと一体化した「メディカルヘアサロン ロナロナ」で毛髪診断士と美容師としてカウンセリングを行なっている。
「ロナロナクリニック」「メディカルヘアサロン ロナロナ」公式サイト:https://lonalona.jp/
(フロントロウ編集部)