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アカデミー賞監督フロリアン・ゼレールの最新作『The Son/息子』(3月17日劇場公開)は、ヒュー・ジャックマンとローラ・ダーンという元夫婦が、SOSを発する10代の息子と向き合おうとする人間ドラマ。日本公開を記念してムビチケをプレゼント。(フロントロウ編集部)

出演を懇願した映画は『レ・ミゼラブル』とコレだけ

 映画『The Son/息子』に父親ピーター役で主演するヒュー・ジャックマンは、ある日、エージェントから送られてきた『The Son/息子』の原作戯曲を読んで、すぐに電話でエージェントに出演したい旨を伝えたという。

 「今までにあまりなかった経験だ。これまでのキャリアのなかで積極的に追いかけた作品は『レ・ミゼラブル』だけだった」とインタビューで明かしたヒュー。

画像: 出演を懇願した映画は『レ・ミゼラブル』とコレだけ

 監督と面識がないにもかかわらず、次のようなメールを直接送ったという。「私はあなたが他の俳優も探していると聞きました。私はダンスに割り込むような人間ではありません。もし、他の誰かと踊っているのであれば、それは素晴らしいことですし、幸運を祈ります。ですが、もしチャンスがあるのであれば…。興味があるだけでなく、参加したいと思っているし、本気でこの役を演じたい」。

 ヒューがここまで出演を熱望するストーリーとはどのようなものなのか?

『The Son/息子』のテーマは「メンタルヘルスx家族」

 『The Son/息子』の中心にあるテーマは、メンタルヘルスの問題。

 新しい妻(ヴァネッサ・カービー)と幸せな生活を送っていた弁護士のピーター(ヒュー・ジャックマン)は、ある日元妻のケイト(ローラ・ダーン)と同居している17歳の息子ニコラス(ゼン・マクグラス)から、「父さんといたい」と懇願される。そうして、ずっと距離のあった息子と向き合うことになったピーター。しかし人間は完璧ではない。失敗しない完璧な親などいないし、手の全くかからない子どももいない。『The Son/息子』では、互いを理解していると信じ、ごく当たり前の日常を送っていた家族に突然起こる異変を軸に、そんな人間らしさと人生の複雑さを描く。

画像1: 『The Son/息子』のテーマは「メンタルヘルスx家族」
画像2: 『The Son/息子』のテーマは「メンタルヘルスx家族」

 この物語への情熱で主演を勝ち取ったヒューは製作総指揮も務めることに。作品のテーマへの思いを「多くの人々が、自殺、うつ病、不安症の問題に悩んでいる。その原因は、少し話し合っただけで分かるほど単純ではないが、話すことが重要なんだ。話題に出すべきなんだ。『The Son/息子』のような映画は、会話を始める重要なきっかけになると思う。僕は、このテーマをここまで知的に、美しく、そしてはっきりと描き出しているこの作品に参加できて、誇らしい気持ちだ」と語った。

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