ビヨンセのルネッサンス・ワールド・ツアーの会場に設置されたトイレが、ジェンダーレストイレだったと話題に。(フロントロウ編集部)

ビヨンセのツアーでジェンダーレストイレが採用される

 ビヨンセは、2022年7月29日にリリースした7枚目のアルバム『Renaissance』を引っ提げたワールドツアー「ルネッサンス・ワールド・ツアー」をスウェーデンのストックホルムからスタート。

画像: ビヨンセのツアーでジェンダーレストイレが採用される

 セレブも早速ルネッサンス・ワールド・ツアーに参戦しており、スウェーデン出身のシンガーでビヨンセの大ファンとして知られるザラ・ラーソンは、2日間のストックホルムを両日とも参加。

 近未来的な演出が話題になっているルネッサンス・ワールド・ツアーだが、その中で「ある取り組み」に注目されている。それは、ジェンダーレスのトイレを設置したこと。

 ルネッサンス・ツアーについて発信するツイッターアカウントの「RenaissanceUpdates」は、“Gender Neautral Restroom(ジェンダー・ニュートラル・トイレ)”と描かれた看板の写真をアップ。通常のトイレのサインの上からガムテープで貼られていることが分かる。そして同アカウントは、ルネッサンス・ワールド・ツアーの会場では、女性・男性・ノンバイナリーなど、ジェンダーに関係なく入れるジェンダーレストイレを設置していることを報告。ちなみに、当初これは全会場とされていたが、実際には一部の会場での取り組みのよう。

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 一部のビヨンセファンは、そもそもヨーロッパのイベント会場はジェンダーレストイレが多いことを挙げ、それをあえて「ジェンダー・ニュートラル・トイレ」と表記したことは、アメリカやイギリスを中心に盛り上がっている、多様なジェンダー・アイデンティティを否定する動きに対するビヨンセからのメッセージだろうと受け取っている。あるユーザーは、「これを問題視する人はコンサートに行ったことがないのでは。トイレは通常、ジェンダーに関係なく使われています。ビヨンセが現在(社会で)起こっていることを認識し、これを行なったことに大きな意味があるのです!私はいつも彼女のファンです」とツイートした。

『Renaissance』はクィアコミュニティーに捧げたアルバム

 今回のツアーのタイトルとなっているアルバム『Renaissance』は、ビヨンセのゲイのおじであるジョニーや黒人LGBTQ+コミュニティーに捧げたられた1枚。そのためコンサートでも開演前に、LGBTQ+コニュニティーを象徴する6色のレインボーカラーだけでなく、白、ピンク、水色のトランスジェンダーカラーと、茶色と黒の人種的マイノリティを表すカラーを加えたプログレス・プライド・フラッグに使用されているカラーがスクリーンに映し出されている。

 さらには、アフリカ系やラテン系のLGBTQ+コミュニティーの人たちが参加していたボールルーム風の演出でダンサーたちの見せ場を作るなどして、クィアコミュニティーを称えた。

 ビヨンセが今回のツアーで取り入れたジェンダーレスのトイレは、一部からは批判はあるものの、称賛する声の方が大きい。今後ルネッサンス・ワールド・ツアーは、ヨーロッパを周り、アメリカへと場所を移すが、フロリダ州では出生時に割り当てられた性別に沿ったトイレの使用を義務付ける法案「HB 1521」が可決されている。現地でこのジェンダーレスのトイレがどうなるのか注目が集まっている。 

(フロントロウ編集部)

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