チョコレートの美肌効果
スイーツの定番である「チョコレート」は、食べることで健康づくりに役立つとされているけれど、じつは美容においても高い効果が期待されている食べ物。
なかでも注目を集めているのは、チョコレートの原料であるカカオ豆から抽出される植物性オイル「カカオバター」。カカオ豆を発酵させ、乾燥、粉砕して皮を取り除いて焙煎、圧搾を加えることでつくられるカカオバターは、非常に保湿力が高く、抗酸化作用で美肌に導いてくれる働きもあるという。
米ニューヨークの皮膚科クリニックMudgil Dermatologyの創業者で皮膚科専門医のアダルシュ・ヴィジャイ・ムジル医師は、「カカオバターには、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの脂肪酸が豊富に含まれているので、驚くほど保湿効果があります」と米Byrdieで話し、とくに肌の乾燥に悩んでいる人にうってつけの成分だと説明。
またその高い保湿力から、乳液や保湿クリーム、リップバーム、ヘアマスクのほか、妊娠中の急激な体型変動で起こる肉割れ線(ストレッチマーク)を予防する「妊娠線予防クリーム」にも配合されることが多いとムジル医師は言う。
ほかにもカカオバターには、シミやシワ、たるみなどの肌トラブルを引き起こす“活性酸素”を取り除き、酸化の働きを抑える「抗酸化物質」が豊富に含まれているため、エイジングケア成分としても高い効果が期待できるそう。
オイリー肌の人は要注意
ムジル医師いわく、カカオバターは保湿力が高い分、油分も多く含んでいるため、元々ニキビができやすいオイリー肌の人には合わない可能性があるそう。ムジル医師は、「ニキビができやすい人は、カカオバターを使うと毛穴を詰まらせる恐れがあるので、使う時は注意が必要です」と忠告。できればニキビができやすい顔は避け、乾燥しやすい髪や身体に使ったほうが良いとアドバイスした。
おすすめの「カカオ配合コスメ」
カカオ成分を配合したスキンケア製品を試してみたいけれど、どれを選べばいいかわからないという人のために、専門家がオススメしている「カカオ配合コスメ」を2つご紹介。
サンデーライリー「BLUE MOON クレンジングバーム」
1つめのアイテムは、サンデーライリー(Sunday Riley)の「BLUE MOON クレンジングバーム」。こっくりとしたテクスチャーのクレンジングバームで、肌を保湿しながらメイク汚れをやさしくオフ。ココアバターやミモザフラワーワックスが肌にうるおいを与え、アズレンを豊富に含むブルータンシーが、肌の炎症を和らげてくれる。
イリア「ハイドレーティング リップバーム」
2つめのアイテムは、イリア(ILIA)の「ハイドレーティング リップバーム」。ローズヒップシードオイルやカカオバターを配合した色付きリップバームで、唇に塗るごとになめらかでハリのある唇へ。カラー展開も豊富でナチュラルメイクとも相性バッチリ。
肌の乾燥やエイジングケア効果など、さまざまな美容効果をもたらしてくれる「カカオ配合コスメ」。まだまだスキンケア成分として広く知られていないけれど、美肌効果はプロのお墨付きなのでぜひチェックしてみて。(フロントロウ編集部)