最先端のサステナビリティを体感できる、国内の注目ホテルを特集!今泊まりたい、サステナブルなホテルを4つご紹介。(フロントロウ編集部)

SDGsを推進する国内の注目ホテル

 近年国内外で増えている、サステナブルな取り組みを推進するホテル。ユーザーの間でも環境や社会に配慮した宿泊先を選びたいという意識が高まっている。

画像: SDGsを推進する国内の注目ホテル

 そんな今こそ知りたい、サステナブルな取り組みを行なう注目ホテルをご紹介。環境に配慮しながら極上のステイを提供する、注目ホテルをチェック!

日本初のゼロエネルギーホテル「ITOMACHI HOTEL 0」

画像1: 日本初のゼロエネルギーホテル「ITOMACHI HOTEL 0」

 2023年5月に愛媛・西条にオープンしたのが、隈研吾氏が建築設計を手掛けた「ITOMACHI HOTEL 0(ゼロ)」。ホテル運営において実質的に電力エネルギーを消費しない「ゼロエネルギーホテル」で、自然環境に負荷をかけることなく、ここにしかない「愛媛のたのしみ」を感じられる。

 「ITOMACHI HOTEL 0」は、日本のホテルで初めて※1環境省が定める「ZEB※2」の認証を取得。建物に省エネルギーと創エネルギーの機能を同時に備えることで、ホテル運営において実質的な電力エネルギー消費をゼロに。ほかの用途の建物と比較してもホテルは電力の使用量が多く、エネルギー消費量において延床面積辺りなんと第2位。これを実質0にすることは、脱炭素社会を加速させる大きな可能性を秘めていると言える。
※1 一般社団法人「住宅性能評価・表示協会」の公式データベースおよび一般社団法人「環境共創イニシアチブ」の公式データベースを元に2023年5月調べ
※2「Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」の略称で、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと

画像2: 日本初のゼロエネルギーホテル「ITOMACHI HOTEL 0」

 また「ITOMACHI HOTEL 0」では、ゼロエネルギーの仕組みが一目で理解できるグラフィックや、エネルギー循環を学べる体験ツアーを用意。知的好奇心を刺激しながら、日々の暮らしを支えるエネルギーについて新たな気づきを得る機会も提供している。

画像: ゼロエネルギーの仕組みが一目で理解できるインフォグラフィックス(イメージ)

ゼロエネルギーの仕組みが一目で理解できるインフォグラフィックス(イメージ)

 さらに客室をはじめ館内の様々な場所に、素材の循環を感じる工夫がたくさん。ジーンズの端切れを活用した天板や、再生ガラスを活用したベンチ、森林から供給される木質由来の再生可能な非可食バイオマスを使用した塩ビシートなどが採用されている。

画像3: 日本初のゼロエネルギーホテル「ITOMACHI HOTEL 0」
画像4: 日本初のゼロエネルギーホテル「ITOMACHI HOTEL 0」
画像5: 日本初のゼロエネルギーホテル「ITOMACHI HOTEL 0」

【施設概要】
施設名称:ITOMACHI HOTEL 0 (いとまちホテルゼロ)
所在地:〒793-0027 愛媛県⻄条市朔日市250−7
公式サイト:https://itomachihotel-0.com/

生物多様性の保全に取り組む「THE THOUSAND KYOTO」

画像1: 生物多様性の保全に取り組む「THE THOUSAND KYOTO」

 JR京都駅から徒歩2分の「THE THOUSAND KYOTO(ザ・サウザンド京都)」は、サステナブルな体験やアクションを数多く実施。

画像2: 生物多様性の保全に取り組む「THE THOUSAND KYOTO」

 たとえばホテルの屋上にミツバチの巣箱を設置。生物多様性の保全などに一定の役割を果たしている「ミツバチ」をホテル屋上で飼育し、副産物としてのはちみつを採取。ホテルレストランの食材として提供や、瓶詰にして販売する等、地産地消の取り組みも合わせて進めている。

画像3: 生物多様性の保全に取り組む「THE THOUSAND KYOTO」
画像4: 生物多様性の保全に取り組む「THE THOUSAND KYOTO」

 また国内のホテルで初めて、使用済みステンレス製ボトルの回収拠点に。タイガー魔法瓶株式会社とコラボレーションし、「使用済みステンレス製ボトルの回収と再資源化」に回収拠点として参画。不要になったステンレス製ボトルを持ちこむことで、リサイクル専門業者へ集約され、集まったリサイクル原料から再生ステンレス材および再生樹脂製品が生産される。

画像5: 生物多様性の保全に取り組む「THE THOUSAND KYOTO」

 そのほかにも「脱プラスチック」を推進するべく、全客室内にプラスチック製アメニティを設置せず、普段から使い慣れたアメニティを持参する「ライフスタイル型」滞在の提案や、京都ならではのサステナビリティを体感できるプログラムも実施している。

【施設概要】
施設名称:THE THOUSAND KYOTO(ザ・サウザンド京都)
所在地:〒600-8216京都市下京区東塩小路町570番
公式サイト:https://www.keihanhotels-resorts.co.jp/the-thousand-kyoto/

環境に配慮したタオルや寝具を採用「SORANO HOTEL」

画像1: 環境に配慮したタオルや寝具を採用「SORANO HOTEL」

 東京・立川にある「SORANO HOTEL」は、Well-beingをコンセプトとする都市型リゾートホテル。人にも環境にも“ウェルビーイング”を謳う「SORANO HOTEL」では、SGDsの実現に向けた豊富な取り組みが行なわれている。

画像2: 環境に配慮したタオルや寝具を採用「SORANO HOTEL」

 そのひとつがホテルに欠かせないタオル。国内初の日本製フェアトレードコットンタオル(東京青梅のホットマン社製)を全室に導入。とくに塩素系薬剤を使用しなくても吸水性を高めることを可能とし、柔軟剤や吸水剤を使わずとも、洗うたびに表面のパイルが立って柔らかいタオルを長く使用できる。環境と人に配慮した独自製法で生み出された高品質のタオルとなっている。

画像3: 環境に配慮したタオルや寝具を採用「SORANO HOTEL」

 また寝具にも快適さとエコを重視したこだわりが。ホテルで一般的なスプリングを入れたコイルマットレスは、リサイクルができず産業廃棄物となっていることに着目し「SORANO HOTEL」ではあえてこれを使用せず、高反発ウレタンフォームマットレスを全室に導入。素材はSGDsに積極的に取り組む東京西川が独自に開発した「ファインセル」というもの。重量はコイルマットレスの半分以下で運搬や客室清掃にも非常に扱いやすく、リサイクルも可能な製品だそう。

画像4: 環境に配慮したタオルや寝具を採用「SORANO HOTEL」

 そのほか一回限りで使い捨てとなる廃棄物削減を目指し、アメニティは、プラスチック製の歯ブラシやヘアーブラシ、かみそり、小ボトル入りのシャンプー&コンディショナー、コスメティックスなどの提供はせず、使い慣れたものの持参を推奨している。

【施設概要】
施設名称:SORANO HOTEL(ソラノホテル)
所在地:東京都立川市緑町3丁目1番地 W-1
公式サイト:https://soranohotel.com/

内装までもサステナブル「voco大阪セントラル」

画像1: 内装までもサステナブル「voco大阪セントラル」

 大阪・京町堀にて2023年5月に開業した「voco大阪セントラル」は、「voco step by step:小さな一歩、大きな未来」をテーマに一歩ずつサステナブルな取り組みを行なっているホテル。

 そんな「voco大阪セントラル」の特徴のひとつが、デザイン性とサステナビリティの融合。近代的な外観のホテルに一歩足を踏み入れると、過去にタイムスリップしたような異彩を放つ空間に。ロビー、レストラン、バーを擁する吹き抜けのスペースには、実際の家屋から回収された古材を再生・活用した木組みが鎮座。さらに天井を見上げると、かつてこの地にあった「京町ビル」で使用されていたレリーフのデザインが用いられている。

画像2: 内装までもサステナブル「voco大阪セントラル」
画像3: 内装までもサステナブル「voco大阪セントラル」
画像4: 内装までもサステナブル「voco大阪セントラル」

 そのほか環境に配慮したさまざまな取り組みのひとつが、貴重な水資源を大切にするための工夫。客室には節水タイプのシャワー「エアレッドヘッドシャワー」を採用し、各階に濾過水を使用したウォーターステーションを設置。またペットボトルに入った水は提供せず、瓶に入ったミネラルウォーターを提供している。

 そのほかにも、櫛や歯ブラシなどのアメニティやルームキーは竹製のものを採用。また、カーボンニュートラルな持続可能社会の実現を目指し、膜が太陽の熱や部屋を暖房で暖めた熱を吸収・反射し冷暖房効率を高める効果があるとされる「Low-e ガラス」も導入されている。

画像5: 内装までもサステナブル「voco大阪セントラル」

【施設概要】
施設名称:voco大阪セントラル
所在地:〒550-0003 大阪府大阪市西区京町堀1-7-1
公式サイト:https://www.ihg.com/voco/hotels/jp/ja/osaka/osakn/hoteldetail

 サステナブルな取り組みを推進する注目のホテル。旅行に行く際にはぜひチェックしてみて。

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