自称ママインフルエンサーの女性が、ラテン系カップルに子どもを誘拐されたという“事件”を捏造したとして90日間の懲役刑を言い渡された。

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90日間の懲役、罰金、SNS使用禁止、バイアス勉学が言い渡される

 カリフォルニア州の自称ママインフルエンサーであるケイティ・ソレンセンが、ラテン系カップルが自分たちの子どもたちを誘拐しようとしたという話をでっち上げたとして、90日間の懲役刑を言い渡された。

 ケイティは、アメリカのクラフトショップであるマイケルズの駐車場で子どもが誘拐されそうになったと話す動画を自身のインスタグラムに投稿。

 4歳と1歳の子どもたちをベビーカーに乗せている最中に男性が近づいてきたと語ったケイティによれば、その男性はしばらく様子を見た後に一度車に戻ったが、その後女性を伴って店内まで後をつけてきたという。買い物を終えて代金を支払い、車に戻ろうとした時に男女がまだ自分たちの後をつけてきていることに気づき、助けを求めて叫ぶと、男女は車で走り去ったと主張した。ケイティはその男女に怯え、彼らの容姿を「言い方は悪いが、清潔感のある人たちではなかった」と、400万回以上視聴された動画の中で話していた。

 その後、警察が防犯カメラの映像から、”誘拐未遂”の疑惑をかけられた男女を特定。捜査に全面的に協力したという男女は、クリスマスの飾りを買うためにマイケルズに来ただけだとケイティの主張を否定。その後、男女の証言や店の防犯カメラの映像から、誘拐されそうになったという主張は嘘だったことが分かった。

 時系列としては、Instagramにでっち上げ動画が投稿されたのは2020年12月のこと。捜査の中でケイティの証言に矛盾があったことなどが明らかになり、2021年4月にケイティは誘拐未遂に関して虚偽の報告をしたとして起訴された。そして2023年6月29日、ソノマ郡地方検事局がプレスリリースで、ケイティに90日間の懲役刑が言い渡されたことを発表した。

 虚偽の誘拐未遂について語った動画がインスタグラムで拡散されたあと、地元のニュース番組に出演してでっち上げの証言を繰り返していたケイティには、90日間の懲役と、12ヵ月の保護観察、保護観察中のSNSの使用禁止、罰金の支払い、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)のトレーニングを受けることが言い渡された。90日間の刑期のうち60日間は、日中の就労中は刑務所外に出られるワーク・リリース・プログラムに参加できるという。

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