乗客が飛行機の機内食をめぐってトラブルになる
ユナイテッド航空を利用したアメリカ在住の男性が、エコノミープラスの席だったにもかかわらずファーストクラスの機内食を食べて、危うく同航空会社の「搭乗拒否リスト」に載りそうになったことを米Insiderに明かした。
サムと名乗るこの男性は、8月3日(現地時間)にウィスコンシン州マディソンからデンバー経由でシアトルへ向かう飛行機を利用した。ユナイテッド航空のマイレージプログラムのプレミアム会員であるサムは、マディソンからデンバーまでの最初のフライトでファーストクラスにアップグレードされたが、彼によると、デンバー行きのファーストクラスの乗客は、手違いにより機内食が用意されていなかったため、食事を取ることができなかったという。
そして、次のシアトル行きの飛行機に最初のフライトにも乗っていた客室乗務員がいたため、無理だとは思ったものの、サムはダメ元で「もしファーストクラスの機内食が余ったら取っておいてほしい」とお願いした。その会話を聞いていたマネージャー(キャビンの責任者)から、「エコノミー席でファーストクラスの食事を取ることはユナイテッド航空のポリシーに反する」と「非常に威圧的で無礼」なかたちで注意を受けたというサムだが、それから1時間半ほど経ち、ファーストクラスの食事サービスが終わったあと、客室乗務員が約束していた機内食を持ってきてくれたそう。
しかし、サムがその機内食をひと口食べたところで、先ほどのマネージャーが彼のもとにやってきて、「無礼な口調」で今回の件を報告書に書いて提出し、当該の客室乗務員についても告発すると告げたという。その際にユナイテッド航空の「搭乗拒否リスト」に載る可能性があると言われたと、サムはInsiderに語っている。
さらに、マネージャーがこのことを機長にも報告したため、サムは空港に到着してから機長に事情を説明することになったが、話を聞いた機長から謝罪されたという。
サムは後日、ユナイテッド航空に3ページにわたるメールを送り、何が起こったかを説明した。ユナイテッド側はサムに謝罪し、今回の件について内部調査を行なうことを知らされたそうで、サムは航空会社の対応に「それなりに満足した」としている。
ちなみに、ネット上ではマネージャーの対応を批判する声もあるが、会社のポリシーを知っていたであろう客室乗務員がサムにファーストクラスの機内食を渡したことや、事前にマネージャーに注意を受けたにもかかわらず、それを無視して機内食を食べたサムの行動を疑問視する声もあがっている。