新作映画をPR中のトム・クルーズからメットガラに出席したカイリー・ジェンナーまで、ニューヨークを訪れたセレブの御用達ホテルである5つ星のザ・マーク(The Mark)が10代青年と法廷バトルに発展している。(フロントロウ編集部)

セレブ御用達ホテルThe Markにネガキャン

 ペントハウス・スイーツルームがNY最高額の一泊750万ドル(約1,000万円)するアッパーイーストサイドの超高級ホテルThe Mark(ザ・マーク)が訴えているのは、セオドア・ワインテローブという青年。現在19歳だというセオドアは、約2年前からホテルを困らせてきたという。

画像: 2023年、映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の主演トム・クルーズやクリストファー・マッカリー監督はNYでのPR中にザ・マークに宿泊。

2023年、映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の主演トム・クルーズやクリストファー・マッカリー監督はNYでのPR中にザ・マークに宿泊。

 騒動のはじまりは、当時17歳だったセオドアがホテルでアルコールを注文しようとしたこと。ホテル側はセオドアが未成年であることを知り提供を拒んだが、それから数週間にわたり、セオドアは何度もホテルに来ては成人であると偽ってアルコールを頼もうとしたという。断るたびにセオドアの態度は攻撃的になっていき、最終的に、ホテル側はセオドアを「歓迎されない人物」としてブラックリストに追加。

 しかしその後、セオドアは家族と共にホテルに舞い戻る。ある夜のディナーの予約リストにワインテローブ家の名前があることに気づいたスタッフは、レストランに現れたワインテローブ一家に、セオドアが出禁になっていることを伝えた。するとセオドアはその場で許しを求めたものの、ホテル側が態度を変えないと、まわりにいる人に唾を吐きながら、ホテル側が反ユダヤ主義者だと主張し始めた。それを見た父親は、「すぐに息子を制止し、出入り禁止を理解したと述べ、息子セオドアとの間にさらに問題があれば、彼(父親)に直接連絡すれば良いと言って名刺を差し出しました」と、ホテル側は裁判資料で記している。ちなみに、セオドアの父親はNYで開業している医師だという。

 それ以来、セオドアがホテルに現れることはなくなり、騒動は無事に解決したように見えた。

画像: 2023年5月、メットガラに向かうためにザ・マークを後にするカイリー・ジェンナー。

2023年5月、メットガラに向かうためにザ・マークを後にするカイリー・ジェンナー。

 しかし2023年に入り、セオドアが再びホテルに舞い戻る。ホテルに入れないセオドアは、ホテルの近くの道をうろつきながら、ホテルの従業員に暴言を吐き、「ザ・マークはエプスタイン(※)を支持している」「ザ・マークはホロコースト(※)を否定している」などと書かれたプラカードを持って、ホテルの悪口や暴言を客にも怒鳴り散らし続けた。

※エプスタイン:未成年者への性的暴行で逮捕・有罪判決を受けたジェフリー・エプスタイン。
※ホロコースト:第二次世界大戦中に起きたユダヤ人の大量虐殺。

 その被害は有名セレブにまで及び、ザ・マークの常連だったラッパーのドレイクはホテル側に苦情を申し立てたという。ホテル側は裁判資料でドレイクの名前こそ出さなかったものの、この件はドレイクとの「関係を害するような混乱」を生じさせたと明言。セオドアの行動に怒ったドレイクのファンがセオドアの顔面を殴る騒動もあったことを認めた。ちなみに、YouTubeにも上がっているパパラッチ動画には、ザ・マークを出るドレイクのうしろで「マークはエプスタインを支援している」と唱える声が聞こえる。

 こういった騒動が続いた結果、ホテル側は「(セオドアの)行為は、現在、マーク・ホテルの外で常態化しており、悪質な妨害行為となっています」として、名誉棄損でセオドアを提訴。裁判所にハラスメントの停止のための援助を求めるとともに、セオドア側に損害賠償を求めている。一方のセオドアは、この件について「今は話せない。真実は明るみになる」とNew York Postにコメントした。両者は9月7日に裁判所に出廷予定。

This article is a sponsored article by
''.