マクドナルドのコーヒーで火傷をしたと客が主張
今年6月、マクドナルドのドライブスルーでホットコーヒーを購入したサンフランシスコ在住の女性が、こぼれたコーヒーで火傷をしたとしてマクドナルドを訴えた。
原告のメイブル・チャイルドレス氏が裁判所に提出した訴状によると、コーヒーの蓋が適切なかたちで固定されていなかったため、コーヒーを飲もうとした際に、コーヒーがこぼれて体にかかってしまい、「重度の火傷」を負ったという。また、チャイルドレス氏は、マクドナルドの従業員3名にこの件を報告しようとしたが、「無視」され、助けることを「拒否された」と主張。マクドナルドに対し、肉体的苦痛と精神的苦痛、訴状に明記されていないその他の損害に対する補償を求めている。
当該店舗を運営するマクドナルドのフランチャイズオーナーのピーター・オウ氏は、声明で「私たちはすべてのお客様の苦情を真摯に受け止めています」としたうえで、「チャイルドレスさんから彼女の経験した出来事について報告を受けた際、私たちの従業員と経営陣は数分以内に彼女に話しかけ、支援を申し出ました」と、“従業員が助けることを拒んだ”という部分については否定。さらに、「私たちの店では、熱い飲み物の蓋が確実に閉まっていることを確認するためにクルーを訓練するなど、食品安全に関する厳格なプロトコルを導入しています」と説明した。
ご存じの方も多いと思うが、マクドナルドは1992年にも同様の理由で訴えられたことがある。マクドナルドのコーヒーをこぼして第3度の火傷を負った女性が、コーヒーの熱さが“異常”だとしてマクドナルドを提訴。米Insiderによると、当初、マクドナルドは合計で約290万ドル(約4億2,000万円)の賠償金の支払いを命じられたが、最終的に約50万ドル(約7,400万円)で和解したという。
ちなみに、最近では、マクドナルドのチキンナゲットで子どもがやけどを負ったとして、家族がマクドナルドとそのフランチャイズ加盟店を訴えた裁判で、マクドナルド側に総額80万ドル(約1億1,800万円)の賠償金の支払いを命じる評決が下された。