メルセデス・ベンツの最上級ラグジュアリーサルーンがSクラス。その電気自動車版がすでに発売されている「EQS」。そして、ラグジュアリーと快適性が自慢のEQSに、大人7人が快適に過ごせる質感の高い室内空間と、SUVならではの使い勝手の良さをプラスしたのが、「EQS SUV」。その試乗レポをお届け!(モータージャーナリスト:佐藤久実/フロントロウ編集長:大柳葵理絵)
画像1: メルセデス・ベンツの最上級ラグジュアリーSUV「EQS SUV」試乗レポ!

 「EQS SUV」は電気自動車専用プラットフォームを使用しているため、従来のエンジン搭載モデルとは大きく異なる革新的なデザインが採用されている。たとえば、フロントマスクはラジエターが不要となり、「ブラックパネル」ユニットに統合されている。また、左右のヘッドライトがライトバンドでつながれているのも特徴的。

画像2: メルセデス・ベンツの最上級ラグジュアリーSUV「EQS SUV」試乗レポ!

 モーターは、エンジンのように回転の上昇に従って音が大きくなるということがないので、電気自動車は静粛性の高さも特徴となる。が、動力源が静かな分、タイヤから発生するロードノイズや風切り音などの雑音が耳に入りやすいという側面もある。

 そのため、EQS SUVは、たとえば「シームレスドアハンドル」を採用。キーを身につけて人がクルマに近づき、ドアハンドルに触るとポップアップ。走り出すと自動で格納される。このように、エクステリアデザイン全般で空力性能と静粛性の向上が図られている。

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 一方、インテリアは、デジタル化されたモダンデザインが印象的。コックピックディスプレイ(ドライバー正面)、メディアディスプレイ(センター部)、そしてフロントディスプレイ(助手席前)と、表示は大きく3分割されるがダッシュボード全体を1枚のガラスで覆う、「MBUXハイパースクリーン」が採用される。

 グラフィックはブルーで表示され、ディスプレイの表示はスポーティ、クラシックなど7つのスタイルからカスタマイズできるのも、デジタルならではの機能だ。助手席への乗車を検知すると、助手席前のディスプレイを起動でき、テレビも見ることができるが、ドライバーが覗き込むとブラックアウトされるなど、安全性にも配慮されている。

画像4: メルセデス・ベンツの最上級ラグジュアリーSUV「EQS SUV」試乗レポ!

 特等席となるのはやはり2列目シートだろう。前後130mmの電動スライド機能、電動リクライニング機能を標準装備し、ゆったりとくつろげる空間を確保している。一方、3列目は、倒した状態では平らなラゲッジルームフロア面となり、手動での操作となる。が、シートヒーターも備え、大人がちゃんと座れるスペースが確保されている。

 さすがにボディサイズが大きく、街中での走り出しはちょっと緊張感があった。しかし、EQS SUVには「リア・アクスルステアリング」が標準装備される。リヤタイヤも最大10度切れる4輪操舵の機能により、最小回転半径5.1mという小回り性能を実現している。ちなみに、コンパクトカーセグメントのSUVであるトヨタヤリスクロスの最小回転半径が5.3mなので、いかに小回りできるかがわかるだろう。

画像5: メルセデス・ベンツの最上級ラグジュアリーSUV「EQS SUV」試乗レポ!

 また、走りの特徴として、ステアリングに装備されるパドルシフトによって、回生の強さを変更することができる。各モードを試してみたが、クルマ任せD Autoインテリジェント回生がACCとの相性も良く、走りやすかった。

画像6: メルセデス・ベンツの最上級ラグジュアリーSUV「EQS SUV」試乗レポ!

 EQS 450 4MATIC SUVは前後に電動パワートレーンを搭載し、最高出力360ps(265kW)、最大トルク800Nmを発生する。エネルギー容量107.8kWのリチウムイオンバッテリーを搭載し、航続可能距離は、593Km(WLTCモード)。走行条件によって変動はするものの、電欠や十分の不安なくロングドライブもこなせる。

 ボディサイズも大きく、価格的にもお高いが、 モーターによる静粛でスムースなドライバビリティ、ラグジュアリーで広い室内空間と充実の機能装備を求める方には魅力満載のSUVだ。(モータージャーナリスト:佐藤久実)

フロントロウ編集長、大柳葵理絵がテストドライブ!

 メルセデス・ベンツ初の電気自動車専用プラットフォームによるSUVモデル「EQS SUV」は、とにかくラグジュアリーな仕様で、大人7人(!)が快適に車内で過ごすことができ、うっとりするような室内空間が特徴。そして世界的に人気が続くSUVならではの使いやすい、乗りやすいモデルとなっている。

画像1: フロントロウ編集長、大柳葵理絵がテストドライブ!

 美しい曲線で丸みを帯びたエクステリアデザインは、ボディサイズは大きいものの、低めのボンネットや全体的に柔らかいデザインのため、高級感がありながらも主張しすぎず上品な見かけ。運転もボディサイズを忘れてしまうくらい滑らかに運転しやすく、小回りもきいて扱いやすさに驚いたほど。

 インテリアデザインは、なんともメルセデスらしい上質なレザーの質感に、細かなデザインが目を引く“ダイヤモンドステッチ”のシートはふかふかで座りやすい。そして乗車したら誰もが「おお!」っと圧倒されるに違いない、ダッシュボードに広がる一面の「MBUXハイパースクリーン」は豪快で美しく、抜群の存在感を放っている。

画像2: フロントロウ編集長、大柳葵理絵がテストドライブ!

 さっそく触れて操作してみると、触覚フィードバックや力覚フィードバックなどの技術の採用により、直感的なタッチ操作を可能にしていてとても優秀であった。

 そして、これまたメルセデスらしい強めのLEDライトの装飾も、運転していて気分が上がるポイント。特に夜間走行では広々とした車内がキラキラとライトアップされるだろう。

画像3: フロントロウ編集長、大柳葵理絵がテストドライブ!

 2列目のシートも座り心地は快適で、さらには3列目もゆとりを持って座れるとは驚き! 3列目を倒せば十分なフラットの広さが確保される。

 大人7人が快適に乗れることになるけれど、そこまで巨大なSUVという印象を与えないシャープな車体デザインが素晴らしい。

画像4: フロントロウ編集長、大柳葵理絵がテストドライブ!

 テクノロジーも申し分なく、2列目シートには電動スライドが搭載され、シートヒーターやUSBポートも完備。ヘッドレストもふかふかで、細部まで至れり尽くせりの極上のラグジュアリーSUVでした!

撮影:茂呂幸正

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