非常時のための保存食に適しているのは? 専門家が勧める、保存食として備蓄しておくべき食品をご紹介。(フロントロウ編集部)

非常時に向けた保存食はなにがいい?

 いつか起こるかもしれない非常事態に備えておくことは、命を守るために大切な行動。とくに日本は、地震や津波、台風、豪雨などの自然災害を受けやすい国でもあるため、一人ひとりが防災対策として、非常用持ち出し袋(防災セット)などを準備しておくことの重要性が知られている。

画像: 非常時に向けた保存食はなにがいい?

 そんな非常時のための備蓄で迷うのが保存食。腐りにくく、長期保存できるものを選ぶ必要があり、避難所などに持ち出すことも考えて重量も考慮が必要。

 ワシントン州立大学の食品科学の名誉教授であるバリー・スワンソン氏は、「災害や緊急時には、通常よりも多くのエネルギーを消費するため、とくにカロリーが必要になります。好みや味よりも、まずは高エネルギー、高タンパク質な食品を摂取することが、体力の回復や温存のために最優先すべきことです」と米Real simpleで説明。

 ではどんな食品が非常時のための保存食として適しているのか、備蓄しておきたい食品をご紹介。

魚や肉の缶詰

 非常時のために備蓄しておくべき食品として多くの専門家が勧めるのが、肉類や魚類の缶詰。

画像: 魚や肉の缶詰

 USDA(米国農務省)の食肉ホットラインでマネージャーを務めるダイアン・ヴァン氏は、「肉や魚の缶詰は、ほとんどのものが2年以上の長期間保存できて、必要なたんぱく質をしっかり摂取できます」と説明。このような理由から、ツナや鮭、鶏肉などの缶詰が備蓄用の食品としてぴったりだと明かした。

ドライフルーツ

 ドライフルーツ類も、専門家が非常食としてオススメしている食品。スワンソン氏は、「アプリコットやレーズンなどのドライフルーツは、「カリウムと食物繊維といった必要な栄養素がたっぷり詰まっていて、カロリーも摂取できます」と解説。

画像: ドライフルーツ

 たくさんの種類のドライフルーツがミックスされたパックなどを備蓄しておくと、とくに豊富な栄養素が取り入れられるためオススメだそう。

 またドライフルーツ類だけでなく、ナッツ類も保存食に適しているのだとか。軽食としても取り入れやすく、しっかりエネルギーを補給できるという。

プロテインバーやグラノーラバー

 調理せずにそのまま食べられて満腹感も得られるプロテインバーやグラノーラバーも、非常時のための保存食として適した食品。

画像: プロテインバーやグラノーラバー

 ジョージア大学名誉教授で食品安全普及専門家のエリザベス・アンドレス氏は、「携帯用のスナックとしてつくられたプロテインバーやグラノーラバーは、圧倒的に優れた炭水化物源でありたんぱく質源です。多くのエネルギーを得ることができて、満腹感を得られやすいです」と明かした。

 そのほかにも、食物繊維が豊富な全粒粉のクラッカーも保存食にぴったりだと補足。

マルチビタミンのサプリメント

 栄養不足に陥ってしまう可能性が高い非常時。食品だけで摂取しきれない栄養素は、サプリメントに頼るのがベターであり、とくに必要なのがビタミン類。マルチビタミンのサプリメントなどを非常用として備蓄しておくのがいいという。

画像: マルチビタミンのサプリメント

 そのほかカルシウムを補うために、大人も飲める粉ミルクを備蓄しておくのもオススメだそう。

【おまけ】水は3日分以上を備蓄

 非常時のための備蓄として欠かせない水。アンドレス氏は、「毎日十分な水を飲むことが重要なので、少なくとも3日分の備蓄をしておくようにしてください」とアドバイス。

画像: 【おまけ】水は3日分以上を備蓄

 さらに飲むためだけでなく、洗濯や調理などにも使う可能性もあるため、可能な限り多めに準備していくよう勧めた。また電解質を含むスポーツドリンクも、非常時のための保存食として優れているそう。

 専門家が教える、非常時のための保存食として備蓄するべき食品。なお備蓄している食品は、消費期限が切れていないか定期的にチェックすることも大事。チェックの頻度は、少なくとも半年~1年ごとに確認するよう専門家は勧めている。

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