欧米の食卓では定番となっているパンにつけるチョコレート風味のスプレッド「ヌテラ(Nutella)」に含まれるヤシ油に発がん性があるという研究結果を受け、老舗ブランドが安全性を主張している。

チョコレートスプレッド

欧米では定番のアイテム

 イタリアのフェレロ社が販売しているヌテラは1960年代からアメリカやヨーロッパで親しまれているスプレッドで、パンにつけるだけでなくアイスクリームにかけるなど様々な方法で食されてきた。

 しかし昨年5月、ヌテラの主要成分のひとつであるヤシ油(パームオイル)に発がん性があると欧州食品安全機関が発表。ひまわり油などよりも低価なヤシ油は多くの精製品に使用されており、ヨーロッパでは製造元に発がん性の危険を記載するよう要求する動きが進んでいる。さらにイタリアでは、最大手のスーパーであるCoop社が自社製品でのヤシ油の使用を全面的に禁止した。

フェレロ社は対抗キャンペーンを展開

 ヌテラの販売元であるフェレロ社は公式サイトにて「我々はもっとも新鮮な原材料を使っています」と告知しており、ヌテラの安全性を主張する広告キャンペーンを展開。

 フェレロ社はヤシ油を使わずにヌテラを製造することは製品の味を変えることになると、ロイター社にコメントしている。 

 このトピックが今月に入ってからアメリカやイギリスでも大きく話題になると、ツイッターでは日本時間の1月12日(本日)に「Nutella」という言葉が世界トレンド入り。 

 ヤシ油の危険性について世界保健機関は摂取に対する健康上の懸念を報告しているが、摂取の禁止までは呼びかけていない。一方、アメリカ食品医薬品局からは現時点で危険性の報告はない。昔から親しまれてきたヌテラ、この先どうなっていくのだろうか?

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