8年間同じタキシードを着用していたのに気づかれなかった
今週火曜日(6月6日)、アップル社が毎年開催している開発者向けイベントのワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンスに登場し、講演を行った前米大統領バラク・オバマ氏の妻、ミシェル夫人が驚きの事実を明らかにした。
それは、オバマ氏が2009年から今年1月までの2期に渡る大統領任期中、フォーマルなパーティーや式典に出席する際には、ずっと同じタキシードスーツを着用し続けていたということ。
「私や側近たちが何と言おうと、彼は同じタキシードを着続けたわ」とオバマ氏がいかにそのタキシードがお気に入りだったかを明かしたミシェル夫人は、それでもメディアは特にそのことに触れず、誰にも何も言われなかったと明かした。
このことの問題点とは? ミシェル夫人の指摘
この日、ミシェル夫人が行ったスピーチの重要な論点のうちの1つは、「IT業界の今後の発展には、もっと女性たちの声に耳を傾けるべき」というもの。
このトピックに絡めて、男性であるオバマ氏は、たとえ、つねに同じスーツを着ていても何も言われないのに、女性である自分は、もっと別の重要なことについて取り上げる代わりに、ことあるごとにファッションやメイクなど外見ばかりにフォーカスされてきたことを引き合いに出し、性別による世間からの注目のされ方の違いに疑問投げかけた。
ミシェル夫人が「人々はいつだって私が履いている靴や、着けているブレスレットやネックレスの写真を撮りたがったわ。でも、夫が8年間も着続けたタキシードのことや、いつも同じ靴を履いていたことなんかには触れなかったの」と続け、女性たちにももっと自分の考えをシェアするチャンスが与えられるべきと主張すると、聴衆からは拍手が上がった。
ちなみに、オバマ氏はいつも同じタキシードしか着ないために身支度が10分程度で済ませられることを誇りに思っており、出かける前の準備に時間がかかるミシェル夫人に対して、「キミは一体何分かかったんだい? 僕はこんなに早く準備できたよ」とお茶目なジョークを飛ばしていたのだとか。