あの作品が不名誉な「ラジー賞」を受賞
日本時間の月曜日(3月5日)に開催された第90回アカデミー賞に先駆けて公開された、毎年恒例のラジー賞。
第38回目となった今回は、日本発祥の絵文字がモチーフとなった3Dアニメ『絵文字の国のジーン』がワースト作品賞を含む4部門で最多受賞し、俳優のトム・クルーズが映画『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』への主演で自身初となるワースト男優賞を受賞、さらに、人気俳優のザック・エフロンとドウェイン・ジョンソンが共演を果たしたリメイク作『ベイウォッチ』が「So Bad You Loved it Award(ヒドすぎてむしろ大好きになるで賞)」を受賞するなど、さなざまな人物や作品が苦汁をなめる結果に。
「セクハラ男」たちを追悼
そんななか、同アワードが「#Time‘s Up(タイムズ・アップ)」や「#Me Too(ミー・トゥー)」などのスローガンを掲げたセクハラ撲滅運動を後押しする目的である動画を公開。その内容がシンプルながら秀逸だと注目を集めている。
それがコチラの動画。
「In Memoriam(~を追悼して)」と題された映像は、ハリウッドを震撼させているセクハラ騒動の発端となった大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインが大写しになった画面に、昨年10月以降やそれ以前に女性や男性からセクハラや性的暴行で告発されている有名俳優や映画監督、コメディアンたちの写真が続々と浮かび上がるシンプルながらパンチの効いた演出に。
俳優のダスティン・ホフマン、ジョン・トラボルタ、ケヴィン・スペイシー、ビル・コズビー、スティーブン・セガール、ジェームズ・フランコやキャシー・アフレックらの顔写真がずらりと並んだ。
そして、最後には「本当に残念です。でも、私たちはあなたがたを恋しく思ったりしません。もしくは、あなたがたのような人たちを」と、セクハラを行ったとされる渦中の人物たちとの決別を宣言。
それぞれのアワードが独自の方法でセクハラ撲滅のメッセージを送るなか、容赦ないダメ出しで有名なラジー賞は、皮肉たっぷりの方法で映画界のセクハラ問題を斬った。