米辞書が選んだ2025年の「今年の言葉」はTikTok発ミーム「67」


アルファ世代発の”意味のないスラング”が、今年の英語を代表する言葉に。(フロントロウ編集部)
SNS発の数字スラング「67」が、2025年の頂点に選出
米辞書「Dictionary.com」が発表した2025年の今年の単語は、「67(シックスーセブン)」というユニークなスラングだ。これまでのような時事性のある単語や社会的なテーマではなく、今回は、いわば“意味のない言葉”が選ばれたことになる。
発表によると、この「67」は、ラッパーSkrillaによる楽曲『Doot Doot (6 7)』が起源とされていて、TikTokやバスケットボール動画を通じて広まり、特に2010年代以降生まれの世代であるアルファ世代のあいだで流行。定義が曖昧なまま使われるのが特徴で、「まあまあ」「ちょっとビミョー」など、なんとなくの雰囲気で使われるケースが多いという。
Dictionary.comは、「意味がなく、どこにでも現れ、ナンセンス。つまりブレインロット(脳腐れ)の特徴をすべて備えている」と説明。
また、「67」のようなスラングが急速に世界中へ広がる背景には、新しい世代がグローバルな言語空間に加わってきている現実もあるとし、現代の言葉がいかに速く広まり、社会に影響を与えているかを示しているとも解説している。
他にどんな言葉が候補に?
そして、最終候補には注目すべき言葉がいくつも挙がっていた。
たとえば、「TNT」はもともと爆発やダイナマイトを意味する絵文字だったが、2025年には歌手テイラー・スウィフトとNFL選手トラヴィス・ケルシーのカップル名「T & T(TNT)」として再解釈され、SNS上では最強カップルの象徴に。また、「オーバーツーリズム」や「貿易関税」も候補に。
さらに、観客をスクリーンに映すおなじみの演出「キスカム」も、最終候補に選ばれていた。世界的バンド『コールドプレイ』のライブ中、企業幹部2人がキスカムに映し出され、慌てて顔を隠す様子がSNSでバイラル化。この気まずい一幕が一気に広まり、ポップカルチャーの象徴的な瞬間として、大きな注目を集めた。















