「この気まずさ、限界突破。」そんなコピーが示す通り、Z世代の不安とリアルを鋭くえぐる話題作『Shiva Baby シヴァ・ベイビー』が、ついに日本上陸する。アートハウス系ストリーミングサービスMUBIで2021年度視聴数No.1を記録し、ニューヨークでは16週連続上映という異例のロングランを果たした本作が、2026年2月27日より劇場公開される。
舞台は、若い女性にとって避けがたい“社交地獄”──お葬式。主人公ダニエルは、誰が亡くなったのかも知らされぬまま親戚のシヴァ(ユダヤ教の葬式)に出席する。進路や恋愛を詮索され、褒められるのは元カノばかり。居心地の悪さがピークに達したその場に、まさかのパパ活相手が妻と赤ん坊を連れて登場。沈黙と視線が交錯する中、彼女の心の均衡はゆっくりと崩れ始める。
ティザービジュアルに写るのは、ベーグルを掲げるコケティッシュなダニエル。だがその瞳はどこにも焦点を結ばず、理想の仮面の下で崩壊寸前の自我を予感させる。監督は『ボトムス〜最底で最強?な私たち〜』で注目を浴びた新鋭エマ・セリグマン。わずか25歳で本作を手がけ、自身の経験をもとに「自尊心とは何か」という核心に踏み込んだ。
「性的に認められることでは自尊心は築けない」。その現実に突き当たる若い女性たちの苦味を、セリグマンはユーモアと緊張の中で描き出す。気まずさの中に潜む滑稽さと痛み。そのバランスこそが、この映画最大の魅力である。

『Shiva Baby シヴァ・ベイビー』
監督・脚本:エマ・セリグマン
出演:レイチェル・セノット、モリー・ゴードン、ダニー・デフェラーリ、
ダイアナ・アグロン、ポリー・ドレイパー、フレッド・メラメッド
製作:エマ・セリグマン、リジー・シャピロ、ケイティ・シラー、キーラン・アルトマン
撮影監督:マリア・ルーシェ
編集:ハンナ・パーク プロダクション・デザイン:シャイアン・フォード
音楽:アリエル・マルクス
衣装デザイン:ミシェル・J・リー
2020|78分|英語|アメリカ、カナダ|原題:Shiva Baby|字幕翻訳:内海千広 <G>
(C)2020 SHIVA BABY LLC. All Rights Reserved. 配給・宣伝:SUNDAE
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