“世界最小”117センチの船で大西洋横断へ、52歳英国人が再挑戦


全長わずか約117センチ(3フィート10インチ)の船で大西洋横断のギネス記録に挑む英国人がいる。2023年の初挑戦では船の大破によって断念を余儀なくされたが、52歳となった今も再挑戦を諦めていない。(フロントロウ編集部)
「世界最小の船による大西洋横断」へ再挑戦
米UPIが伝えたところによると、英ランカシャー州スカリスブリック在住のアンドリュー・ベドウェル氏(52)は、2023年に果たせなかった「世界最小の船による大西洋横断」記録へ再挑戦しようとしている。使用するのは、全長わずか約117センチ(3フィート10インチ)のマイクロヨット「ビッグC・アトランティック・チャレンジ」だ。
現在、ボートはカナダの税関で足止めされており、ベドウェル氏は米時間5月12日時点で、通関を待っている状況だと自身のログで明かした。通関後は船をカナダ・ニューファンドランド島のアルジェンシアへ輸送し、英国から現地入りして最終準備を整えたうえで出発する予定。約3,060キロ(約1,900マイル)の大西洋横断を目指している。
初挑戦では浸水トラブルの末に船が“大破”
英BBCによると、ベドウェル氏はもともとボート修理工場を営む人物。2023年の初挑戦では、出航から約12時間後に船体のボルト部分から浸水が発生し、港へ引き返すことになった。さらに修理のため船を引き上げていた際、小型ヨットが誤ってコンクリートの地面へ落下。修復不能なほど大破してしまったという。
しかしベドウェル氏は諦めず、英国へ戻って船を一から再設計。現在のボートは、より頑丈な構造へ改良された。
「横になって眠ることもできない」過酷な航海
英BBCによれば、身長約183センチ(6フィート)のベドウェル氏は、航海中に船内で横になって眠ることすらできないという。そして、食料の大半はビーフジャーキーやレーズン、高脂肪バーなどで、それらを真空パックしたうえで船体フレームに組み込み、断熱材や強度補強としても活用している。
また、ベドウェル氏は過去に別の小型船で北極圏への単独航海を成功させた経験を持つベテラン航海士でもある。危険について問われると、「挑戦することが好きなんです」と語り、リスクを受け入れる覚悟を示した。
挑戦の裏にある「がん研究への思い」
今回の挑戦には、個人的な理由もある。英BBCによると、ベドウェル氏は両親をがんで亡くしており、この航海を通じて英国のがん研究支援団体「Cancer Research UK」への寄付金を集めたいと考えているという。
現在のギネス記録は、1993年にアメリカ人のヒューゴー・ヴィーレン氏が全長約163センチ(5フィート4インチ)の船で達成したもの。117センチの超小型ボートによる前人未踏の大西洋横断が実現するのか、世界中から注目が集まっている。












